【HALCON】Moments Any Points XLD 関数について - XLDオブジェクトの任意の点でのモーメントを計算する

HALCONのMoments Any Points XLD関数は、XLD（Extremal Line Descriptor）オブジェクトの任意の点におけるモーメントを計算するために使用されます。このモーメント計算により、XLDオブジェクトの重心や慣性モーメントなど、幾何学的特性を取得することができます。以下では、Moments Any Points XLD関数の基本的な使用方法、各引数の詳細、具体的な使用例について説明します。

Moments Any Points XLD関数の基本的な使用方法

Moments Any Points XLD関数は、次のような構文で使用されます。

moments_any_points_xld(Contours, Mode, P, Q : : Moment)

引数の説明

• Contours: モーメントを計算するための入力XLDオブジェクトです。通常はエッジや輪郭を表すデータを使用します。
• Mode: モーメントの計算モードを指定します。"central"や"standard"などのオプションがあります。
• P: モーメント計算時のpの次数を指定します。
• Q: モーメント計算時のqの次数を指定します。
• Moment: 計算されたモーメントの結果が格納される変数です。

使用例

以下に、Moments Any Points XLD関数を使用した具体的な例を示します。

HTuple moment;
HTuple contours, mode = "central";
HTuple p = 2, q = 3;

// XLD輪郭を生成
gen_contours_smooth_xld(&contours, "example_image.png", 1.5);

// モーメントを計算
moments_any_points_xld(contours, mode, p, q, &moment);

この例では、指定されたXLD輪郭に対してモーメントを計算し、次数p=2およびq=3で中央モーメント（centralモード）を取得しています。計算されたモーメントの値はmomentに格納され、後続の解析に使用できます。

Moments Any Points XLD関数の具体的な用途

Moments Any Points XLD関数は、以下のような場面で特に役立ちます。

• 形状解析: オブジェクトの幾何学的特性を解析し、重心や回転の特性を調べます。
• エッジや輪郭の特性取得: XLDオブジェクトを基に、画像内のエッジや輪郭の詳細な解析を行います。
• 画像認識: 物体の形状に基づいて、物体認識や分類を行う際に役立ちます。

Moments Any Points XLD関数を使用することで、HALCONにおける高度な形状解析が可能になり、特に幾何学的特性の取得や物体認識において非常に有効です。