【HALCON】Moments XLD 関数について - XLDオブジェクトのモーメントを計算する
2024-08-28
2024-08-28
HALCON
のMoments XLD
関数は、XLD
(Extremal Line Descriptor)オブジェクトに対してモーメントを計算するためのツールです。この関数を使用することで、物体の重心や幾何学的特性を詳細に解析でき、形状認識や分類に役立てることができます。以下では、Moments XLD
関数の基本的な使用方法、各引数の詳細、具体的な使用例について説明します。
Moments XLD
関数の基本的な使用方法
Moments XLD
関数は、次のような構文で使用されます。
moments_xld(Contours : : M00, M10, M01, M20, M02, M11)
引数の説明
Contours
: モーメントを計算する対象のXLD
オブジェクトです。通常、エッジや輪郭などの形状を表すデータが使用されます。M00
: 領域の面積を表す0次モーメントです。M10
とM01
: これらは1次モーメントで、物体の重心を計算するために使用されます。M20
,M02
,M11
: 2次モーメントで、物体の形状や回転に関する幾何学的情報を提供します。
使用例
以下に、Moments XLD
関数を使用した具体的な例を示します。
HTuple m00, m10, m01, m20, m02, m11;
HTuple contours;
// XLD輪郭を生成
gen_contours_smooth_xld(&contours, "example_image.png", 1.5);
// XLDオブジェクトのモーメントを計算
moments_xld(contours, &m00, &m10, &m01, &m20, &m02, &m11);
この例では、指定されたXLD輪郭に対してモーメントを計算し、0次モーメントから2次モーメントまでの値をそれぞれm00
, m10
, m01
, m20
, m02
, m11
に取得しています。これにより、物体の重心や形状特性が解析できます。
Moments XLD
関数の具体的な用途
Moments XLD
関数は、以下のような場面で特に役立ちます。
- 形状解析: 物体の重心や形状に関する幾何学的特性を解析します。
- 物体認識と分類: モーメントに基づいて、物体の認識や分類を行います。
- エッジや輪郭の特性取得: 画像内のエッジや輪郭に関する詳細な形状情報を取得します。
Moments XLD
関数を使用することで、HALCON
における形状の幾何学的解析が可能になり、物体認識や形状特性の理解に非常に有効です。
参照:
Moments XLD