【HALCON】Move Contour Orig 関数について - XLD輪郭の原点を移動する

HALCONのMove Contour Orig関数は、XLD（Extremal Line Descriptor）輪郭の原点を新しい位置に移動するためのツールです。この関数を使用することで、XLD輪郭の座標を調整し、位置を指定された座標に移動できます。形状解析や描画の際に、輪郭の位置を調整したい場合に非常に有効です。以下では、Move Contour Orig関数の基本的な使用方法、各引数の詳細、具体的な使用例について説明します。

Move Contour Orig関数の基本的な使用方法

Move Contour Orig関数は、次のような構文で使用されます。

move_contour_orig(Contour, Row, Column : : MovedContour)

引数の説明

• Contour: 移動する対象のXLD輪郭です。
• Row: 移動先の新しいY座標（行）です。
• Column: 移動先の新しいX座標（列）です。
• MovedContour: 新しい座標に移動された結果の輪郭が格納されます。

使用例

以下に、Move Contour Orig関数を使用した具体的な例を示します。

HTuple contour, moved_contour;
HTuple row = 50, column = 50;

// XLD輪郭を生成
gen_contour_polygon_xld(&contour, [0, 100, 100, 0], [0, 0, 100, 100]);

// XLD輪郭を新しい座標に移動
move_contour_orig(contour, row, column, &moved_contour);

この例では、XLD輪郭を生成し、その輪郭の原点を新しい座標(50, 50)に移動しています。移動された結果の輪郭はmoved_contourに格納され、後続の形状解析や描画に使用できます。

Move Contour Orig関数の具体的な用途

Move Contour Orig関数は、以下のような場面で特に役立ちます。

• 形状の位置調整: 輪郭を指定した位置に移動させ、解析や描画時の位置調整を行います。
• オブジェクトの座標変換: 画像内のオブジェクトの位置を変更して、異なる座標系に基づく解析や処理を行います。
• 描画やデータの可視化: 移動後の位置に基づいて、XLD輪郭の描画やデータ可視化を行います。

Move Contour Orig関数を使用することで、HALCONにおけるXLD輪郭の位置調整が簡単に行え、特に形状の解析や可視化において非常に有効です。