【HALCON】Move Rectangle 関数について - 矩形の位置を移動する

HALCONのMove Rectangle関数は、画像内の矩形の位置を指定された量だけ移動するためのツールです。この関数を使用することで、矩形の座標を変更し、指定された方向に矩形を移動させることができます。以下では、Move Rectangle関数の基本的な使用方法、各引数の詳細、具体的な使用例について説明します。

Move Rectangle関数の基本的な使用方法

Move Rectangle関数は、次のような構文で使用されます。

move_rectangle(Row, Column, Phi, Length1, Length2, Dy, Dx : : MovedRow, MovedColumn)

引数の説明

• Row: 矩形の元のY座標（行）です。
• Column: 矩形の元のX座標（列）です。
• Phi: 矩形の回転角度を指定します（ラジアン単位）。
• Length1: 矩形の短い方の辺の長さです。
• Length2: 矩形の長い方の辺の長さです。
• Dy: 矩形を移動させるY方向の移動量です。
• Dx: 矩形を移動させるX方向の移動量です。
• MovedRow: 移動後のY座標が格納されます。
• MovedColumn: 移動後のX座標が格納されます。

使用例

以下に、Move Rectangle関数を使用した具体的な例を示します。

HTuple row = 100, column = 100, phi = 0.5, length1 = 50, length2 = 100;
HTuple dy = 20, dx = 30;
HTuple moved_row, moved_column;

// 矩形の位置を移動
move_rectangle(row, column, phi, length1, length2, dy, dx, &moved_row, &moved_column);

この例では、元の位置(100, 100)にある矩形を、Y方向に20ピクセル、X方向に30ピクセル移動しています。移動後の新しい座標はmoved_rowとmoved_columnに格納されます。

Move Rectangle関数の具体的な用途

Move Rectangle関数は、以下のような場面で特に役立ちます。

• 形状の位置調整: 矩形を指定した方向に移動し、解析や描画時の位置を調整します。
• 座標変換: 画像内の矩形を移動させ、異なる座標系に基づく解析や処理を行います。
• 描画やデータの可視化: 移動後の位置に基づいて、矩形の描画やデータの可視化を行います。

Move Rectangle関数を使用することで、HALCONにおける矩形の位置調整が簡単に行え、特に形状の移動や解析において非常に有効です。