【HALCON】nonmax_suppression_dir 関数について - エッジ方向に基づく非最大抑制
2024-09-06
2024-09-06
HALCON
のnonmax_suppression_dir
関数は、エッジの方向に基づいて非最大抑制を適用し、エッジ検出の精度を向上させるためのツールです。非最大抑制は、エッジ強度が最大でないピクセルを抑制し、エッジをよりシャープに、明確にするために使用されます。この手法により、画像中の主要なエッジのみを残し、ノイズや不要なエッジを除去することができます。
nonmax_suppression_dir 関数の概要
nonmax_suppression_dir
関数は、エッジの方向と強度を基に、非最大抑制を行います。このプロセスは、エッジ検出アルゴリズムの後に適用され、エッジの精度を高めるために非常に効果的です。特に、Cannyエッジ検出のステップの1つとして、画像内のエッジを際立たせる際に使用されます。
使用方法
基本的な構文は以下の通りです。
nonmax_suppression_dir(Image, GradientDir, EdgeAmplitude, Suppressed)
Image
エッジ検出を行う入力画像。GradientDir
エッジの方向を示す画像(事前にエッジ方向を計算しておく必要があります)。EdgeAmplitude
エッジの強度(振幅)を示す画像。Suppressed
非最大抑制後の結果が格納される出力画像。
具体例
以下に、nonmax_suppression_dir
関数を使用してエッジの非最大抑制を行う例を示します。
* 画像を読み込む
read_image(Image, 'example.png')
* エッジの強度と方向を計算
sobel_amp(Image, EdgeAmplitude, 'sum_abs', 3)
sobel_dir(Image, GradientDir, 'central')
* 非最大抑制を適用
nonmax_suppression_dir(Image, GradientDir, EdgeAmplitude, Suppressed)
* 結果を表示
disp_obj(Suppressed, WindowHandle)
この例では、まずSobel
フィルタを使用してエッジの強度(EdgeAmplitude)と方向(GradientDir)を計算し、その後nonmax_suppression_dir
関数で非最大抑制を適用しています。これにより、エッジがシャープになり、ノイズや不要な部分が抑制されたエッジ画像が生成されます。
応用例
nonmax_suppression_dir
関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。
- エッジ検出の精度向上
エッジの方向に基づく非最大抑制を行うことで、エッジ検出の精度が向上し、シャープで正確なエッジが得られます。 - 画像の特徴抽出
エッジをシャープにすることで、物体認識や形状解析のための特徴点を明確に抽出できます。 - 製品検査
画像内のエッジを強調し、製品の輪郭や異常点を正確に検出するために活用されます。
まとめ
HALCON
のnonmax_suppression_dir
関数は、エッジの方向に基づいて非最大抑制を適用し、画像内のエッジをシャープに、より明確にするための強力なツールです。この関数を使用することで、エッジ検出の精度を高め、ノイズや不要なエッジを効果的に抑制することができます。