【HALCON】Nonmax Suppression Dir 関数について - エッジ方向に基づく非最大値抑制

HALCONのNonmax Suppression Dir関数は、エッジの方向情報に基づいて非最大値抑制を行うためのツールです。これにより、エッジの強度に基づいて重要なエッジをシャープに強調し、ノイズを低減できます。エッジ検出後の画像処理で効果的に使用されます。以下では、Nonmax Suppression Dir関数の基本的な使用方法、各引数の詳細、具体的な使用例について説明します。

Nonmax Suppression Dir関数の基本的な使用方法

Nonmax Suppression Dir関数は、次のような構文で使用されます。

nonmax_suppression_dir(Direction : : Suppressed)

引数の説明

• Direction: エッジの方向を持つ入力画像です。エッジの勾配方向に基づいて非最大値抑制が行われます。
• Suppressed: 非最大値抑制後のエッジ強調された出力画像です。ノイズが除去され、シャープなエッジが抽出されます。

使用例

以下に、Nonmax Suppression Dir関数を使用した具体的な例を示します。

HTuple direction, suppressed;

// エッジ方向画像を生成
sobel_dir(image, &direction, "sum_abs", 3);

// 非最大値抑制を適用してエッジをシャープにする
nonmax_suppression_dir(direction, &suppressed);

この例では、sobel_dirで計算したエッジの方向画像を使用して、Nonmax Suppression Dir関数で非最大値抑制を適用しています。結果として、エッジの方向に沿ったシャープなエッジがsuppressedに格納されます。

Nonmax Suppression Dir関数の具体的な用途

Nonmax Suppression Dir関数は、以下のような場面で特に役立ちます。

• エッジ検出の精度向上: 非最大値抑制を用いることで、エッジ検出結果をシャープにし、ノイズを低減させます。
• 画像の特徴抽出: 鮮明なエッジを抽出することで、物体の形状や特徴を効果的に強調します。
• 物体認識: 物体の輪郭をより明確に検出し、物体認識や形状解析に使用します。

Nonmax Suppression Dir関数を使用することで、HALCONにおけるエッジ検出後の画像処理が大幅に改善され、シャープでノイズの少ないエッジが得られます。