【HALCON】open_serial 関数について - シリアル通信のオープン
2024-09-09
2024-09-09
HALCON
のopen_serial
関数は、シリアルポートをオープンして外部デバイスとの通信を確立するために使用される関数です。シリアル通信は、主にCOMポートを介してデバイス間でデータをやり取りするために用いられ、センサや他のシリアル接続された機器とデータを送受信する際に役立ちます。この関数を使って、シリアルデバイスを操作し、リアルタイムでのデータ交換や制御を行うことができます。
open_serial 関数の概要
open_serial
関数は、指定されたシリアルポートを開き、通信の準備を行います。このポートを通じて、外部デバイスとデータを送受信できます。通信の際には、ボーレート(通信速度)やデータビット数、パリティ、ストップビットなどの設定を指定する必要があります。これにより、デバイスとの正確な通信が可能になります。
基本的な使用方法
以下は、open_serial
関数の基本的な構文です。
open_serial(PortName, BaudRate, Parity, DataBits, StopBits, SerialHandle)
-
PortName
オープンするシリアルポートの名前を指定します。例えば、'COM1'
や'/dev/ttyS0'
などの形式で指定します。 -
BaudRate
通信速度(ボーレート)を指定します。例えば、9600
や115200
など。 -
Parity
パリティチェックの設定を指定します。'none'
(なし)、'even'
(偶数)、'odd'
(奇数)から選びます。 -
DataBits
データビット数を指定します。通常は8
を使用します。 -
StopBits
ストップビット数を指定します。通常は1
または2
を指定します。 -
SerialHandle
オープンしたシリアルポートのハンドル。これを使って、データの送受信を行います。
この関数を使用することで、指定したポートでシリアル通信を開始でき、外部デバイスとのデータのやり取りが可能になります。
具体例
以下に、open_serial
を使用してシリアル通信を開始し、データを送受信する例を示します。
* シリアルポートをオープン(例: COM1ポート、9600bps、パリティなし、8データビット、1ストップビット)
PortName := 'COM1'
BaudRate := 9600
Parity := 'none'
DataBits := 8
StopBits := 1
open_serial(PortName, BaudRate, Parity, DataBits, StopBits, SerialHandle)
* データの送信
write_string(SerialHandle, 'Hello, Device!')
* データの受信
read_string(SerialHandle, ReceivedData)
* シリアルポートを閉じる
close_serial(SerialHandle)
この例では、COM1ポートを9600bpsでオープンし、データを送信後、外部デバイスからデータを受信しています。通信が終わったら、close_serial
でポートを閉じます。
応用例
open_serial
関数は、以下のような場面で役立ちます。
-
センサとの通信
温度センサや距離センサなど、シリアルポートを介してデータを送信する外部センサとの通信に使用できます。センサからリアルタイムでデータを受信し、処理に役立てます。 -
制御装置とのデータ送受信
モーターやロボットアームの制御装置に対して、コマンドをシリアル経由で送信し、装置を動作させたり状態を取得する場合に利用します。 -
デバッグとログの取得
シリアルポートを使用して、外部機器のデバッグ情報やログデータを受信し、システムのモニタリングやトラブルシューティングに役立てることができます。
シリアル通信の注意点
シリアル通信を行う際は、使用するデバイスがサポートする通信パラメータ(ボーレート、データビット、パリティなど)を正しく設定する必要があります。これらの設定が一致しない場合、データが正しく送受信できないことがあります。また、通信が終了したら、必ずclose_serial
を使用してシリアルポートを閉じるようにしてください。
まとめ
HALCON
のopen_serial
関数は、シリアルポートをオープンし、外部デバイスとの通信を確立するための重要なツールです。センサや制御装置とのシリアル通信を通じてデータをやり取りし、リアルタイムでの制御やデータ解析を行うことができます。システムの自動化やデータ収集において、非常に有用です。