【HALCON】open_textwindow関数ガイド - テキストウィンドウの作成

HALCONのopen_textwindow関数は、テキストを表示するためのウィンドウを作成し、データやメッセージを視覚的に表示する機能を提供します。画像処理の結果やエラーメッセージ、進捗状況の表示など、ユーザにとって重要な情報をわかりやすく表示するために使用されます。特に、リアルタイムなデータの確認やログの出力が必要な場面で便利です。

open_textwindow関数の概要

open_textwindow関数は、指定された位置とサイズにテキストウィンドウを作成し、そのウィンドウにデータやメッセージを表示できるようにします。画像処理の結果やログ、エラーメッセージを視覚的に表示するためのウィンドウを作成する際に使用します。

基本構文

open_textwindow(Row, Column, Width, Height, WindowID)

• Row
  ウィンドウの左上隅の行座標（Y位置）。
• Column
  ウィンドウの左上隅の列座標（X位置）。
• Width
  ウィンドウの幅。
• Height
  ウィンドウの高さ。
• WindowID
  作成されたテキストウィンドウの識別子。後の操作で使用します。

この関数は、指定された位置とサイズにテキストウィンドウを作成し、そのウィンドウのハンドルをWindowIDとして返します。

使用例

次に、open_textwindow関数を使用して、データを表示するテキストウィンドウを作成するシンプルな例を示します。

* テキストウィンドウの作成
open_textwindow(100, 100, 400, 300, TextWindowID)

* テキストの表示
disp_message(TextWindowID, 'Processing Completed', 'window', 12, 12, 'black', 'true')

* 処理が終了したらウィンドウを閉じる
close_window(TextWindowID)

この例では、位置(100, 100)に幅400、高さ300のテキストウィンドウを作成し、処理完了のメッセージを表示しています。処理が終了した後、close_windowでウィンドウを閉じています。

実際の応用

処理結果の表示

open_textwindowを使用することで、画像処理の進捗や結果を簡単に表示できます。例えば、処理がどの段階まで進んでいるかをユーザに知らせるために、進捗バーやステータスメッセージを表示することが可能です。

エラーメッセージの表示

画像処理や解析中にエラーが発生した場合、そのエラー内容をテキストウィンドウに表示することで、ユーザが問題をすぐに把握し、対応できるようになります。特に、複雑な処理や自動化システムでのエラー表示に便利です。

ログの可視化

ログデータやデバッグ情報をテキストウィンドウに表示することで、リアルタイムに処理の内容を確認できます。これにより、プログラムの進行状況や問題点を容易に追跡することができます。

open_textwindowの応用例

次の例では、テキストウィンドウを使用して画像処理の進行状況を表示し、エラーメッセージが発生した場合に表示します。

* テキストウィンドウの作成
open_textwindow(50, 50, 300, 200, TextWindowID)

* 進捗メッセージの表示
disp_message(TextWindowID, 'Step 1: Loading Image...', 'window', 12, 12, 'black', 'true')
read_image(Image, 'example_image')

disp_message(TextWindowID, 'Step 2: Processing Image...', 'window', 12, 40, 'black', 'true')
try
    edges_image(Image, Edges, 'canny', 1.0, 20, 40)
    disp_message(TextWindowID, 'Step 3: Image Processing Complete', 'window', 12, 68, 'black', 'true')
catch (Error)
    disp_message(TextWindowID, 'Error: ' + Error, 'window', 12, 68, 'red', 'true')
endtry

* 処理が終了したらウィンドウを閉じる
close_window(TextWindowID)

この例では、3段階の処理ステップをテキストウィンドウに表示し、エラーが発生した場合はエラーメッセージを表示する仕組みを示しています。

テキストウィンドウの操作

open_textwindow関数で作成したウィンドウには、disp_message関数を使ってテキストを表示します。disp_messageでは、表示するテキストの内容、位置、色、フォントサイズなどを指定できます。また、close_windowを使用して、不要になったウィンドウを閉じることができます。

まとめ

HALCONのopen_textwindow関数は、テキストデータを表示するためのウィンドウを作成し、ユーザインターフェースの一部としてメッセージやログを表示するために役立つツールです。処理結果やエラーメッセージの表示、進捗状況の確認など、ユーザにとって重要な情報を視覚的に提供する場面で多用されます。リアルタイムなデータ確認やデバッグに非常に便利な機能です。