【HALCON】radial_distortion_self_calibration 関数について - ラジアルディストーションの自己キャリブレーション
2024-09-12
2024-09-12
HALCON
のradial_distortion_self_calibration
関数は、カメラレンズによるラジアルディストーション(歪み)を自己キャリブレーションで補正するために使用されます。特に、画像解析や物体認識を行う際に、カメラのレンズ特性による歪みを正確に補正することは非常に重要です。この関数を使うことで、事前のキャリブレーション作業を省略し、歪みを自動的に補正できるため、精度の高い画像処理が可能となります。
radial_distortion_self_calibration 関数の概要
radial_distortion_self_calibration
関数は、特定の画像に対してラジアルディストーションを補正するための自己キャリブレーションを実行します。ラジアルディストーションとは、レンズの非線形性によって画像が歪む現象であり、カメラの中心からの距離に応じて歪みが大きくなることが一般的です。この歪みを補正することで、より正確な画像認識や解析が可能になります。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
radial_distortion_self_calibration(Image, CameraParams, DistortionCoeffs, CorrectedImage)
Image
歪みを補正する対象の画像。CameraParams
カメラの内部パラメータ。焦点距離や画像の中心点などの情報を含む。DistortionCoeffs
ラジアルディストーションの補正係数。これにより、歪みの度合いが定量化されます。CorrectedImage
出力として返される、歪みが補正された画像。
具体例
以下に、radial_distortion_self_calibration
関数を使用して画像の歪みを補正する例を示します。
* カメラの内部パラメータを定義
CameraParams := [0.02, 0.02, 640, 480, 320, 240, 0, 0]
* 画像の読み込み
read_image(Image, 'calibration_image')
* 歪みの補正を実行
radial_distortion_self_calibration(Image, CameraParams, [], CorrectedImage)
* 補正後の画像を表示
disp_image(CorrectedImage, WindowHandle)
この例では、CameraParams
にカメラの内部パラメータを設定し、radial_distortion_self_calibration
関数を使って画像の歪みを補正しています。補正後の画像がCorrectedImage
として返され、ウィンドウに表示されます。
応用例
radial_distortion_self_calibration
関数は、以下のような状況で非常に有効です。
-
カメラ補正の自動化
事前のキャリブレーションが難しい状況でも、自己キャリブレーションを利用してカメラの歪みを補正できます。 -
リアルタイム画像処理
歪み補正を迅速に行えるため、リアルタイムでの画像解析や認識タスクに適しています。 -
3D計測
画像の歪みを補正することで、3D計測の精度を向上させることができます。
まとめ
HALCON
のradial_distortion_self_calibration
関数は、カメラ画像のラジアルディストーションを自動的に補正するための強力なツールです。特に、事前にキャリブレーションを行わない状況でも、自己キャリブレーションによって高精度な歪み補正が可能であり、画像解析や認識タスクの精度を高めることができます。