【HALCON】read_metrology_model 関数について - 測定モデルの読み込み

HALCONのread_metrology_model関数は、ファイルに保存された測定モデル（metrology model）を読み込み、そのデータを再利用するための関数です。測定モデルとは、画像の寸法を測定する際に必要な設定やパラメータが含まれており、これを事前に定義しておくことで、異なる画像に対して同じ基準で測定を行うことが可能です。この機能を活用することで、作業の効率を大幅に向上させることができます。

read_metrology_model 関数の概要

read_metrology_model関数は、外部ファイルに保存された測定モデルをプログラムに読み込み、その設定を再利用するために使用されます。測定モデルには、測定対象の幾何学的な特徴や、それらを検出するためのアルゴリズムの設定が含まれています。保存したモデルを再読み込みすることで、毎回同じ設定を手動で再定義する必要がなくなります。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

read_metrology_model(FileName, MetrologyHandle)

• FileName
  読み込む測定モデルファイルのパスを指定します。
• MetrologyHandle
  読み込まれた測定モデルが格納されるハンドル。このハンドルを使用して測定処理を行います。

例

* 測定モデルをファイルから読み込む
read_metrology_model('metrology_model_data.mmt', MetrologyHandle)

* 読み込んだ測定モデルを使って寸法測定を実施
apply_metrology_model(Image, MetrologyHandle, Results)

この例では、事前に保存された測定モデルをread_metrology_modelで読み込み、それを用いて寸法測定を行います。

応用例

同じ測定設定を複数画像に適用

read_metrology_modelを使用すると、一度作成した測定モデルを再利用して異なる画像に同じ測定基準を適用できます。これにより、製造工程で同じ品質基準を複数の製品に対してチェックする場合などで非常に便利です。

大量データ処理の効率化

測定モデルをファイルに保存し、後で読み込むことで、大量のデータセットに対して一貫した測定基準を適用することが可能です。これにより、毎回新しい測定設定を行う手間を省き、処理時間を短縮できます。

パラメータ調整後の再利用

測定モデルはパラメータの調整後に保存し、その後read_metrology_modelで再利用できます。これにより、最適な設定を保存しておき、異なるプロジェクトや画像に対して適用することが容易になります。

ファイル形式について

read_metrology_modelで読み込むファイルは、事前にwrite_metrology_model関数を使用して保存された測定モデルです。このファイルには、測定に必要な設定やアルゴリズムの情報が含まれており、複雑な測定条件もすぐに再現することができます。

まとめ

HALCONのread_metrology_model関数は、ファイルに保存された測定モデルを効率的に読み込んで再利用できる非常に有用なツールです。この関数を活用することで、同一の測定設定を複数回使用する場面や、大量のデータに対して一貫した測定を行う際に、作業の効率を大幅に向上させることができます。製造ラインや品質管理など、精密な寸法測定が求められる場面で大いに役立つ関数です。