【HALCON】read_ncc_model 関数について - NCCモデルの読み込み

HALCONのread_ncc_model関数は、外部ファイルに保存されたNCC（Normalized Cross-Correlation）モデルを読み込み、そのモデルを再利用するために使用される関数です。NCCモデルはテンプレートマッチングに使用され、画像内の特定のパターンや物体を検出するための重要なツールです。事前に保存されたモデルを再利用することで、効率的にマッチングを実行することが可能になります。

read_ncc_model 関数の概要

read_ncc_model関数は、外部ファイルに保存されたNCCモデルを読み込み、テンプレートマッチングを行うために利用されます。NCCモデルは、画像中の特定のパターンを探すための基準となるテンプレートを定義したものであり、このテンプレートを使用して画像中の類似する領域を検索します。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

read_ncc_model(FileName, ModelID)

• FileName
  読み込むNCCモデルファイルのパスを指定します。
• ModelID
  読み込まれたNCCモデルが格納される変数。この変数を使ってマッチング処理を行います。

例

* NCCモデルをファイルから読み込む
read_ncc_model('ncc_model_data.ncm', ModelID)

* モデルを使用して画像中のテンプレートマッチングを実施
find_ncc_model(Image, ModelID, MinScore, MaxScore, Row, Column, Angle)

この例では、事前に保存されたNCCモデルをread_ncc_modelで読み込み、それを使って画像中でテンプレートマッチングを行っています。

応用例

テンプレートマッチングの効率化

read_ncc_modelを使えば、一度作成したNCCモデルを複数の画像に対して適用することが可能です。これにより、同じテンプレートを使用して異なる製品や部品の品質チェックを行う場合に非常に有効です。

生産ラインでの自動検査

NCCモデルは、製造工程において自動検査を行うために使用されます。例えば、製品の外観検査で特定の部品や形状が正確に配置されているかをチェックする際に、保存されたNCCモデルを使用して迅速かつ正確に検査を実施できます。

長期保存されたテンプレートの再利用

一度保存したNCCモデルをread_ncc_modelで読み込むことで、時間が経過しても同じテンプレートを再利用することが可能です。これにより、新たにテンプレートを作成する手間を省き、過去の設定を効率的に活用できます。

ファイル形式について

read_ncc_modelで読み込むファイルは、事前にwrite_ncc_model関数で保存されたNCCモデルです。このファイルには、テンプレートマッチングに必要なモデル情報が含まれており、保存したモデルを即座に再利用することができます。

まとめ

HALCONのread_ncc_model関数は、ファイルに保存されたNCCモデルを効率的に読み込み、テンプレートマッチング処理に再利用できる非常に有用なツールです。この関数を活用することで、複数の画像や製品に対して同じモデルを使用した迅速な検査が可能となり、製造業や自動検査の分野で特に役立ちます。NCCモデルを保存し、必要なときに読み込むことで、作業の効率化や時間の節約に大いに貢献します。