【HALCON】reconstruct_surface_stereo 関数について - キャリブレーション済みマルチビュー画像からの表面再構築ガイド

reconstruct_surface_stereo 関数は、キャリブレーション済みのマルチビュー画像を使用して、表面を再構築するための強力なツールです。この関数は、ステレオカメラモデルを使用して、複数の視点からの画像情報を融合し、3Dオブジェクトモデルを生成します。この記事では、この関数の使い方と、その内部で使用される再構築アルゴリズムについて詳しく説明します。

関数の概要

reconstruct_surface_stereo 関数は、複数のキャリブレーション済み画像を使用して、3Dオブジェクトの表面を再構築します。このプロセスには、複数の視点から得られた深度マップを融合し、3Dポイントクラウドを生成するステレオ再構築アルゴリズムが使用されます。得られた表面は、HALCONの3Dオブジェクトモデルに保存され、ObjectModel3Dとして返されます。

関数のシグネチャ

reconstruct_surface_stereo(Images : : StereoModelID : ObjectModel3D)

• Images: 再構築に使用するカメラセットアップで取得した画像配列
• StereoModelID: ステレオモデルのハンドル
• ObjectModel3D: 再構築された表面が保存される3Dオブジェクトモデルのハンドル

再構築アルゴリズム

この関数は、複数の双眼ステレオ画像ペアから深度マップを計算し、それらを融合して表面を再構築します。各画像ペアに対して、binocular_disparityオペレータを使用して深度マップを取得し、その情報を3Dポイントクラウドとして保存します。

再構築された3Dポイントクラウドには、それぞれの点の座標と法線ベクトルが含まれます。さらに、オプションでポアソン法に基づいたメッシュ生成を行い、密なメッシュを作成することも可能です。

使用方法の概要

1. カメラセットアップの準備: マルチビューセットアップを使用して、キャリブレーション済みのカメラセットアップモデルを取得します。
2. ステレオモデルの作成: create_stereo_model関数を使用して、表面再構築に使用するステレオモデルを作成します。
3. 画像ペアの設定: set_stereo_model_image_pairsを使用して、再構築に使用する画像ペアを設定します。
4. 表面再構築の実行: reconstruct_surface_stereo関数を呼び出して、表面再構築を実行します。

重要なパラメータ

• StereoModelID: ステレオモデルは、カメラセットアップと密接に関係しており、正確な再構築には正確なキャリブレーションが必要です。
• Bounding Box: 再構築対象領域を定義するために、ステレオモデルにバウンディングボックスを設定する必要があります。
• Meshing: 再構築された表面を密なメッシュにするためのオプションです。

注意点とトラブルシューティング

再構築結果が期待通りでない場合、以下の点を確認してください。

1. キャリブレーションの精度: カメラキャリブレーションの標準偏差を確認し、精度をチェックします。
2. ペアごとの画像の整列: get_stereo_model_objectを使用して、各画像ペアの整列状況を確認します。対応する特徴が整列していない場合は、キャリブレーションの見直しが必要です。
3. 視差画像の品質確認: persistenceモードを使用して、内部的に計算された視差画像とスコア画像を確認します。

まとめ

reconstruct_surface_stereo 関数は、正確なキャリブレーションが施されたマルチビューセットアップを使用することで、非常に高品質な3D表面再構築を実現します。適切な準備とパラメータの調整により、複雑な表面も正確に再現できるこの関数は、3D計測や検査の分野で非常に有用です。