【HALCON】runlength_distribution 関数について - 画像のランレングス分布解析

HALCONのrunlength_distribution関数は、画像内のランレングス分布を計算するために使用されます。ランレングスとは、連続したピクセル値が同じ値を保持する区間の長さを指し、この情報を基にテクスチャの解析やパターン認識を行うことが可能です。特に、画像の表面や内部構造の解析において効果を発揮し、材料の品質検査などに広く応用されています。

runlength_distribution 関数の概要

runlength_distribution関数は、画像内のランレングスの頻度や分布を計算することで、物体の表面やテクスチャの特徴を捉えます。この解析により、対象物の内部構造や材料の均一性、表面の荒さなどを評価することができます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

runlength_distribution(Image, Direction, GrayLevel, RunLength, Features)

• Image
  ランレングス分布を計算する入力画像。
• Direction
  ランレングスの方向を指定します。例として、0度、45度、90度、135度などの方向が考えられます。
• GrayLevel
  各ランのグレーレベル（ピクセル値）。
• RunLength
  連続するピクセル値の長さ（ランレングス）。
• Features
  計算されたランレングス分布の結果が格納されます。

ランレングス分布の計算

runlength_distribution関数は、指定した方向に沿って連続した同じピクセル値の区間（ランレングス）を解析し、その頻度を集計します。この情報を基にテクスチャの特徴を捉え、物体の表面や内部構造を評価します。

具体例

以下に、runlength_distribution関数を使用して画像のランレングス分布を解析する例を示します。

* 入力画像を読み込み
read_image(Image, 'example_image.jpg')

* ランレングス分布を計算（0度方向での解析）
runlength_distribution(Image, 0, GrayLevel, RunLength, Features)

* 計算された結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Features: ' + Features, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、入力画像example_image.jpgに対して0度方向のランレングス分布を計算し、解析結果を表示しています。

runlength_distribution関数の応用

runlength_distribution関数は、以下のような応用シナリオで使用されます。

• テクスチャ解析
  画像内のテクスチャの均一性やパターンの繰り返しを定量的に評価し、材料や表面の状態を解析します。
• 材料の内部構造解析
  ランレングス分布を使用して、物体内部の均質性や異質な部分を検出し、品質検査や異常検出に応用されます。
• パターン認識
  ランレングス分布を基に、画像内の特定のパターンや特徴を捉え、分類や検出に役立てます。

まとめ

HALCONのrunlength_distribution関数は、画像内のランレングス分布を計算し、テクスチャや材料の内部構造を解析するための強力なツールです。テクスチャ解析やパターン認識、品質検査において、精度の高い解析結果を提供し、幅広い産業分野で活用されています。