【HALCON】runlength_features 関数について - ランレングス特徴の抽出
2024-09-05
2024-09-05
HALCON
のrunlength_features
関数は、画像内のランレングス分布に基づいてテクスチャの特徴を抽出するための強力なツールです。ランレングスとは、連続した同じピクセル値が続く区間のことで、これに基づく特徴を解析することで、画像のテクスチャや材料の均一性、表面の粗さなどを評価することができます。この機能は、産業検査や画像解析において、品質管理やパターン認識に応用されています。
runlength_features 関数の概要
runlength_features
関数は、画像内のランレングスに関連するテクスチャ特徴を抽出します。この特徴は、画像内のパターンや均一性、粗さを定量的に評価するために使用されます。例えば、表面が滑らかな材料か、または粗い材料かを解析する場合に有効です。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
runlength_features(Image, Direction, Features)
Image
テクスチャ特徴を抽出するための入力画像。Direction
ランレングス特徴を計算する方向。一般的に0度、45度、90度、135度の方向が指定されます。Features
計算された特徴が格納される変数。ここに、さまざまなランレングスに基づく特徴量が返されます。
抽出されるランレングス特徴
runlength_features
関数によって抽出される特徴には、主に以下のようなものがあります。
-
短ランの強調
短いランレングス(同じピクセル値が連続する短い区間)の割合を示し、細かいテクスチャやパターンを強調します。 -
長ランの強調
長いランレングスが画像全体に占める割合を表し、広範囲で均一な部分がどれだけ存在するかを評価します。 -
ランの分布
各ランレングスがどの程度出現するかを示し、画像内のテクスチャの滑らかさや粗さを評価します。 -
グレーレベル非均一性
ピクセルのグレーレベルがどれだけ均一かを測定し、画像全体の均一性を解析します。
具体例
以下に、runlength_features
関数を使用してランレングス特徴を抽出する例を示します。
* 入力画像を読み込み
read_image(Image, 'example_image.jpg')
* 0度方向のランレングス特徴を計算
runlength_features(Image, 0, Features)
* 計算された特徴を表示
disp_message(WindowHandle, 'Runlength Features: ' + Features, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
この例では、入力画像example_image.jpg
の0度方向のランレングス特徴を抽出し、その結果を表示しています。
runlength_features関数の応用
runlength_features
関数は、さまざまなシーンで使用されます。
-
材料の品質検査
画像内のテクスチャや均一性を解析し、材料の表面状態や内部構造を評価します。製品の均一性や不良箇所の検出に効果的です。 -
パターン認識
ランレングス特徴を基に、画像内の特定のパターンやテクスチャを認識し、分類や検出に応用されます。 -
異常検知
通常のランレングス分布から外れた特徴を持つ部分を検出し、異常箇所や欠陥を特定します。
まとめ
HALCON
のrunlength_features
関数は、画像のランレングスに基づいてテクスチャ特徴を抽出するための強力な解析ツールです。この関数は、材料の表面状態やパターン認識、異常検知において非常に有効であり、画像処理や産業検査の分野で広く利用されています。ランレングスに基づくテクスチャ解析は、特に表面の均一性や粗さを評価するために重要です。