【HALCON】sample_object_model_3d 関数について - 3Dオブジェクトモデルのサンプリング
2024-08-30
2024-08-30
HALCON
のsample_object_model_3d
関数は、3Dオブジェクトモデルをサンプリングし、点群(Point Cloud)として扱えるデータを生成するために使用されます。このサンプリングにより、3Dモデルの簡素化が可能となり、大規模なデータ処理において効率が向上します。
sample_object_model_3d
関数の概要
sample_object_model_3d
関数は、3Dオブジェクトモデルを一定の間隔でサンプリングし、そのサンプル点を点群として出力します。サンプリング間隔は、Distance
パラメータによって指定され、これにより点群の密度を調整することが可能です。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
sample_object_model_3d(ObjectModel3D, &SampledModel3D, Distance)
ObjectModel3D
入力の3Dオブジェクトモデル。SampledModel3D
サンプリング後に生成される3D点群モデル。Distance
サンプリング間隔を指定するパラメータ(距離単位)。
具体例
以下に、sample_object_model_3d
関数を使用して3Dオブジェクトモデルをサンプリングする例を示します。
* 3Dオブジェクトモデルを読み込む
read_object_model_3d(&ObjectModel3D, 'example_model.om3')
* サンプリング間隔を設定(例: 1.0ユニット)
Distance := 1.0
* 3Dオブジェクトモデルをサンプリング
sample_object_model_3d(ObjectModel3D, &SampledModel3D, Distance)
* サンプルされた点群モデルを表示
disp_object_model_3d(SampledModel3D, WindowID)
この例では、指定された間隔で3Dオブジェクトモデルをサンプリングし、新たに生成された点群モデルを表示しています。
応用例
sample_object_model_3d
関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。
- データ量の削減: 大規模な3Dモデルから不要な詳細を削除し、軽量なモデルを生成することで、データ処理を高速化します。
- 3D解析: 点群データとして処理を行いたい場合、サンプリングによって3Dオブジェクトモデルを単純化し、解析の対象とする。
- リバースエンジニアリング: 実物から取得した3Dデータを簡素化し、再設計やシミュレーションに使用する。
サンプリングの精度
サンプリングの精度は、Distance
パラメータで調整されます。この値が小さいほど詳細なサンプリングが行われ、点群の密度が高くなります。逆に、大きな値を指定すると、点群の密度が低くなり、モデルがより簡素化されます。
例:
* より高密度のサンプリング
Distance := 0.5
sample_object_model_3d(ObjectModel3D, &SampledModel3D, Distance)
この設定では、点群間の距離が0.5ユニットになり、より詳細なサンプリングが行われます。
結論
HALCON
のsample_object_model_3d
関数は、3Dオブジェクトモデルの点群データを効率的に生成するための強力なツールです。この関数を使用することで、大規模な3Dデータを効率的に処理できるようになり、様々なアプリケーションでの応用が可能です。