【HALCON】scene_flow_calib 関数について - キャリブレーション済みシーンフロー解析
2024-08-30
2024-08-30
HALCON
のscene_flow_calib
関数は、キャリブレーション済みのカメラシステムを使用して、複数の画像からシーンフローを計算し、3Dの動きを解析するための関数です。この関数は、2つの時刻における画像ペアを使用し、各ピクセルの3D空間での動きを計算するため、リアルタイムでの視覚解析やナビゲーション、動体追跡などのシステムで重要な役割を果たします。
scene_flow_calib
関数の概要
scene_flow_calib
は、キャリブレーションされたカメラパラメータを使って、異なる時刻で撮影された複数の画像からシーンフローを計算します。シーンフローとは、画像シーケンスに基づく3D動きのベクトルフィールドであり、各ピクセルの3D空間での動きを正確に捉えることができます。
関数の構文
scene_flow_calib(Image1, Image2, CameraParam, MotionField)
Image1
最初の時刻での入力画像。Image2
次の時刻での入力画像。CameraParam
キャリブレーションされたカメラのパラメータ。MotionField
出力される3Dシーンフローフィールド。
使用例
次の例では、2つの時刻における画像から3Dシーンフローを計算し、その動きを視覚化します。
* 画像の読み込み
read_image(&Image1, 'scene1_01')
read_image(&Image2, 'scene1_02')
* キャリブレーションされたカメラパラメータを読み込み
read_cam_par("camera_param.dat", &CameraParam)
* シーンフローを計算
scene_flow_calib(Image1, Image2, CameraParam, &MotionField)
* シーンフローの表示
disp_motion_field(MotionField)
このコードでは、Image1
とImage2
という異なる時刻に撮影された2枚の画像からシーンフローが計算されます。計算された動きはMotionField
として保存され、視覚化されます。
応用シナリオ
- ロボットナビゲーション: ロボットが周囲の環境をリアルタイムで認識し、移動や障害物回避を行うためにシーンフローが活用されます。
- 動体追跡: カメラで撮影されたシーンにおけるオブジェクトの動きをピクセル単位で追跡します。
- 交通解析: 車両や歩行者の動きを解析し、リアルタイムの交通監視や安全対策を支援します。
結論
scene_flow_calib
関数は、キャリブレーションされたカメラを用いてシーンの3D動きを解析するための強力なツールです。リアルタイムの動作解析やナビゲーションシステムにおいて、正確なシーンフローの計算が可能です。この機能は、様々な産業や研究分野で応用され、未来の自律システムに向けた重要な役割を担っています。