【HALCON】select_region_point 関数について - 指定座標に基づく領域の選択

HALCONのselect_region_point関数は、指定した座標に基づいて領域を選択するための関数です。画像処理において、複数の領域が検出されることがよくありますが、その中から特定の座標を含む領域を抽出して解析する際に、この関数を利用することで効率的に対象領域を特定できます。例えば、座標に基づいて物体の一部を選択し、その領域に対する処理や解析を行う場面で非常に有用です。

select_region_point 関数の概要

select_region_pointは、複数の領域がある中で、指定されたX座標およびY座標を含む領域を選択するために使用されます。この関数により、特定の位置に関連する領域を素早く見つけ出し、その領域をさらに解析したり、後続の処理に利用することができます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

select_region_point(Regions, SelectedRegion, Row, Column)

• Regions
  入力となる複数の領域データ（Region）。
• SelectedRegion
  選択された領域が格納される出力パラメータ。
• Row
  選択基準となるY座標（行）。
• Column
  選択基準となるX座標（列）。

例

* 画像を読み込む
read_image(Image, 'example_image.png')

* 画像から領域を抽出
threshold(Image, Regions, 128, 255)

* 指定座標 (100, 150) を含む領域を選択
select_region_point(Regions, SelectedRegion, 100, 150)

* 選択された領域を表示
disp_region(SelectedRegion, WindowHandle)

この例では、画像から閾値処理により複数の領域が抽出されています。その後、指定した座標 (100, 150) を含む領域をselect_region_point関数で選択し、選ばれた領域を表示しています。

応用例

特定の座標を含む領域の抽出

画像内に複数の領域がある場合、その中で特定の座標を含む領域を素早く選択することができます。例えば、座標を基にして対象物の一部を選択し、その領域に対する処理を実行する場合に便利です。

座標を基にしたフィルタリング

select_region_pointは、特定の座標を含む領域のみを選別するために使用できます。これにより、複数の領域が存在する場面でも、必要な領域だけを簡単に抽出し、不要な領域をフィルタリングできます。

画像解析の効率化

大規模な画像や複雑なシーンで、特定の座標に関連する領域を直接選択できるため、解析や処理が効率的に行えます。座標を手掛かりに、必要な情報だけを取り出すことで、計算リソースを節約できます。

必要なデータ

select_region_point関数を使用するには、以下のデータが必要です。

• 領域データ：複数の領域（Region）が含まれるデータセット。
• 選択する座標：XおよびY座標（列と行）で、特定の座標を指定します。
• 出力パラメータ：選択された領域を格納するための変数。

まとめ

HALCONのselect_region_point関数は、指定した座標に基づいて領域を選択するための便利なツールです。この関数を使用することで、特定の座標を含む領域を素早く見つけ出し、その領域に対する解析や処理を効率的に行うことができます。画像内に複数の領域が存在する場面で、必要な領域だけを選び出すために役立ちます。