【HALCON】send_region 関数について - 領域データの送信

HALCONのsend_region関数は、指定された接続先に領域データを送信するための関数です。画像処理で抽出された領域（Region）データを、ネットワークを介して他のシステムやサーバーに送信することで、遠隔地での処理や解析に役立てることができます。この関数は、分散処理やリモート処理システムの構築において非常に有効です。

send_region 関数の概要

send_regionは、画像処理で抽出した領域データを指定された接続先に送信します。例えば、ローカルシステムで行われた領域解析の結果を、別のリモートサーバーに送信し、そこでさらに処理や解析を行う際に使用されます。領域データは、物体の位置や形状を表すため、画像処理の結果を他のシステムと共有する際に重要です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

send_region(Socket, Region)

• Socket
  領域データを送信する接続先を示すソケットハンドル。
• Region
  送信する領域データ。

例

* ソケット接続を開く
open_socket_connect('localhost', 8080, Socket)

* 画像から領域を抽出
read_image(Image, 'example_image.png')
threshold(Image, Region, 128, 255)

* 領域を送信
send_region(Socket, Region)

* ソケットを閉じる
close_socket(Socket)

この例では、ローカルホストのポート8080に接続を開き、画像処理によって抽出された領域データをsend_region関数で送信しています。最後に、ソケットを閉じて接続を終了します。

応用例

領域データの遠隔送信と解析

ローカルで領域抽出を行い、リモートサーバーに領域データを送信することで、別の場所で領域解析や物体検出を実行できます。これにより、分散型の画像処理システムを構築できます。

分散処理システムの構築

複数のシステム間で領域データを共有することで、画像処理タスクを分散させ、処理負荷を分散できます。各システムが領域データを処理し、最終的な解析結果を統合するような構成が可能です。

リアルタイム処理のデータ共有

リアルタイムで画像処理を行うシステムにおいて、領域データを他のシステムと共有することで、リアルタイムの監視や解析を遠隔地で行うことができます。これにより、物体検出や異常検出が迅速に行えます。

必要なデータ

send_region関数を使用するには、以下のデータが必要です。

• 送信する領域データ：画像処理によって抽出された領域（Region）。
• 接続ハンドル：接続先とのソケットハンドル。
• オプションの設定：必要に応じて、追加のパラメータを設定します。

まとめ

HALCONのsend_region関数は、指定された接続先に領域データを送信するための強力なツールです。この関数を使用することで、ネットワーク経由で領域データを効率的に共有でき、リモート処理や分散型の画像処理システムの構築に役立ちます。領域解析結果の遠隔地での活用や、複数システム間のデータ共有において非常に有効です。