【HALCON】serialize_cam_par 関数について - カメラパラメータのシリアライズ

HALCONのserialize_cam_par関数は、カメラの内部パラメータをシリアライズ（転送可能な形式に変換）して保存や転送を可能にするための関数です。この関数を使用することで、カメラのキャリブレーション結果を保存し、後で再利用したり、他のシステムに転送してリモートで使用することができます。特に、複数のシステムや異なるプロジェクトで同じキャリブレーションデータを使いたい場合に便利です。

serialize_cam_par 関数の概要

serialize_cam_parは、カメラの内部パラメータ（焦点距離、主点座標、歪み係数など）をシリアライズし、保存や転送が可能な形式に変換します。このシリアライズされたパラメータは、ファイルに保存して再利用したり、ネットワークを介して別のシステムに送信することが可能です。これにより、キャリブレーション済みのカメラ設定を容易に再現することができます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

serialize_cam_par(CameraParam, SerializedItemHandle)

• CameraParam
  シリアライズするカメラパラメータデータ。
• SerializedItemHandle
  シリアライズされたカメラパラメータが格納される出力パラメータ。

例

* カメラパラメータを定義
CameraParam := [0.016, 8.192e-06, 8.192e-06, 512, 512, 0, 0, 0]

* カメラパラメータをシリアライズ
serialize_cam_par(CameraParam, SerializedCamPar)

* シリアライズされたパラメータをファイルに保存
write_serialized_item(SerializedCamPar, 'camera_params.dat')

この例では、カメラの内部パラメータを定義し、serialize_cam_par関数を使ってシリアライズしています。その後、シリアライズされたパラメータをファイルcamera_params.datに保存し、再利用や他のシステムでの使用が可能です。

応用例

カメラパラメータの再利用

一度キャリブレーションされたカメラパラメータをシリアライズして保存しておくことで、毎回キャリブレーションを行う必要がなくなり、同じパラメータを使用する際の作業効率が向上します。保存されたパラメータを簡単に読み込み、再利用できます。

分散システムでのデータ共有

シリアライズされたカメラパラメータをネットワークを介して別のシステムに送信し、複数のシステム間で同じキャリブレーションデータを使用できます。これにより、リモートで同じカメラ設定を適用し、解析の一貫性を保つことができます。

キャリブレーションデータのバックアップ

シリアライズされたカメラパラメータは、バックアップ用として保存できます。システムのトラブル時には、保存しておいたパラメータを再読み込みしてキャリブレーション設定を復元できます。

必要なデータ

serialize_cam_par関数を使用するには、以下のデータが必要です。

• カメラパラメータ：シリアライズするカメラの内部パラメータ（焦点距離や主点座標など）。
• シリアライズされたデータの出力先：シリアライズされたパラメータを格納するための変数。

まとめ

HALCONのserialize_cam_par関数は、キャリブレーション済みのカメラパラメータを効率的に保存・転送するための強力なツールです。この関数を使用することで、カメラ設定を簡単に保存し、別のプロジェクトやシステムで再利用できます。分散システムでのデータ共有や設定のバックアップにも非常に有効です。