【HALCON】serialize_metrology_model 関数について - 計測モデルのシリアライズ

HALCONのserialize_metrology_model関数は、計測モデルをシリアライズして保存や転送を可能にするための関数です。計測モデルは、画像内での寸法測定や形状の精密な検出に用いられ、計測プロセスの自動化や効率化に貢献します。この関数を使用することで、設定済みの計測モデルを保存し、他のプロジェクトやシステムで再利用できます。

serialize_metrology_model 関数の概要

serialize_metrology_modelは、計測モデルをシリアライズ形式に変換し、保存や転送が可能なデータとして出力します。シリアライズされたモデルは、再度設定を行うことなく、別のシステムや後で再利用できるため、計測プロセスの効率化に役立ちます。また、計測モデルの共有やバックアップにも便利です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

serialize_metrology_model(MetrologyHandle, SerializedItemHandle)

• MetrologyHandle
  シリアライズする計測モデルのハンドル。
• SerializedItemHandle
  シリアライズされた計測モデルが格納される出力パラメータ。

例

* 計測モデルを作成
create_metrology_model(MetrologyHandle)

* 計測モデルにオブジェクトを追加
add_metrology_object_circle_measure(MetrologyHandle, 100, 100, 50, 20, 5, 1, 'all', [], [])

* 計測モデルをシリアライズ
serialize_metrology_model(MetrologyHandle, SerializedMetrologyModel)

* シリアライズされたデータをファイルに保存
write_serialized_item(SerializedMetrologyModel, 'metrology_model.dat')

この例では、計測モデルを作成し、それに円形の測定オブジェクトを追加しています。serialize_metrology_model関数を使ってモデルをシリアライズし、metrology_model.datというファイルに保存しています。このファイルは後で再利用することが可能です。

応用例

計測モデルの再利用

一度設定した計測モデルをシリアライズして保存することで、再度設定を行う必要がなくなり、同じ計測設定を効率的に再利用できます。これにより、複雑な計測作業のスピードが向上します。

データの転送と共有

シリアライズされた計測モデルは、ネットワークを介して他のシステムに転送できます。これにより、複数のシステム間で同じ計測モデルを共有し、一貫した測定結果を得ることが可能です。

モデルのバックアップと復元

計測モデルをバックアップとして保存しておけば、システム障害やデータ損失が発生した場合でも、簡単にモデルを復元し、再利用することができます。

必要なデータ

serialize_metrology_model関数を使用するには、以下のデータが必要です。

• 計測モデルのハンドル：シリアライズする計測モデルのハンドル。
• シリアライズされたデータの出力先：シリアライズされた計測モデルを格納するための変数。

まとめ

HALCONのserialize_metrology_model関数は、計測モデルを効率的に保存・転送するための便利なツールです。この関数を使用することで、計測モデルを再利用し、別のシステムで同じ設定を使って寸法測定や形状の検出を行うことができます。バックアップやデータ共有にも非常に有効です。