【HALCON】serialize_ncc_model 関数について - NCCモデルのシリアライズ
2024-09-10
2024-09-10
HALCON
のserialize_ncc_model
関数は、NCC(正規化相互相関)モデルをシリアライズして保存や転送を可能にするための関数です。NCCモデルは、テンプレートマッチングに基づいて画像中の特定のパターンを検出するために使用され、物体認識や位置合わせにおいて重要な役割を果たします。この関数を使用することで、学習済みのNCCモデルを効率的に保存し、別のシステムやプロジェクトで再利用できます。
serialize_ncc_model 関数の概要
serialize_ncc_model
は、NCCモデルをシリアライズ形式に変換し、保存や転送が可能なデータとして出力します。シリアライズされたモデルは、後で再利用できるため、再度NCCモデルを生成する必要がなく、効率的なテンプレートマッチングの運用が可能です。また、複数のシステムでモデルを共有し、統一した解析結果を得ることも容易になります。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
serialize_ncc_model(ModelID, SerializedItemHandle)
ModelID
シリアライズするNCCモデルのハンドル。SerializedItemHandle
シリアライズされたNCCモデルが格納される出力パラメータ。
例
* 画像データを読み込む
read_image(Image, 'example_image.png')
* NCCモデルを作成
create_ncc_model(Image, 'auto', ModelID)
* NCCモデルをシリアライズ
serialize_ncc_model(ModelID, SerializedNCCModel)
* シリアライズされたモデルをファイルに保存
write_serialized_item(SerializedNCCModel, 'ncc_model.dat')
この例では、画像データを読み込み、create_ncc_model
関数を使用してNCCモデルを作成し、それをserialize_ncc_model
関数でシリアライズしています。シリアライズされたデータはncc_model.dat
というファイルに保存され、後で再利用が可能です。
応用例
モデルの再利用
一度作成したNCCモデルをシリアライズして保存しておけば、再度モデルを生成することなく、効率的に同じモデルを再利用できます。これにより、テンプレートマッチングを用いた画像処理の速度が大幅に向上します。
データの転送と共有
シリアライズされたNCCモデルは、ネットワークを介して他のシステムに転送することができ、複数のシステムで同じモデルを使用することで、一貫した物体認識や位置合わせを行うことが可能です。
データのバックアップと復元
シリアライズされたモデルをバックアップとして保存しておけば、システム障害が発生した場合でも、簡単にモデルを復元し、再利用することができます。
必要なデータ
serialize_ncc_model
関数を使用するには、以下のデータが必要です。
- NCCモデルのハンドル:シリアライズするNCCモデルのハンドル。
- シリアライズされたデータの出力先:シリアライズされたモデルを格納するための変数。
まとめ
HALCON
のserialize_ncc_model
関数は、NCCモデルを効率的に保存・転送するための便利なツールです。この関数を使用することで、NCCモデルを再利用し、別のシステムで同じモデルを使用してテンプレートマッチングを行うことができます。バックアップやデータの共有にも非常に有効です。