【HALCON】set_offset_template 関数について - テンプレートのオフセット設定

【HALCON】set_offset_template 関数について - テンプレートのオフセット設定

2024-09-10

2024-09-10

HALCONset_offset_template関数は、テンプレートマッチングにおけるテンプレートのオフセットを設定し、画像上でのマッチング精度を高めるための関数です。この関数を使用することで、テンプレートの位置を柔軟に調整し、対象物の検出や認識をより精度高く行えます。

set_offset_template 関数の概要

set_offset_template関数は、テンプレートマッチングの際に使用するテンプレートの基準位置を設定するために使われます。オフセットは、テンプレートの中心位置を基準として、画像上での位置を調整します。これにより、対象物の位置がずれている場合でも、テンプレートの位置を調整して正確なマッチングが可能になります。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

set_offset_template(ModelID, Row, Column)
  • ModelID
    操作対象のテンプレートモデルのIDを指定します。
  • Row
    テンプレートの行方向のオフセット(Y方向の位置)をピクセル単位で指定します。
  • Column
    テンプレートの列方向のオフセット(X方向の位置)をピクセル単位で指定します。

* テンプレートのオフセットを行方向に10ピクセル、列方向に15ピクセル設定
set_offset_template(ModelID, 10, 15)

この例では、テンプレートの基準位置を画像上で10ピクセル(行方向)、15ピクセル(列方向)オフセットしています。

主なパラメータ

Row(行方向のオフセット)

Rowは、テンプレートの基準位置を行方向(Y方向)に何ピクセル移動させるかを指定します。これにより、テンプレートが上や下にずれている場合でも、基準位置を調整することが可能です。

Column(列方向のオフセット)

Columnは、テンプレートの基準位置を列方向(X方向)に何ピクセル移動させるかを指定します。画像上でテンプレートが左右にずれている場合、これを補正できます。

応用例

高精度なテンプレートマッチング

テンプレートマッチングの際、対象物が少しずれていたり、テンプレートが中心からずれている場合に、set_offset_templateを使用してオフセットを設定することで、より精度の高いマッチングが可能になります。これにより、検出の精度を向上させることができます。

自動検査システムでの位置補正

製造ラインなどでテンプレートマッチングを使用して自動検査を行う際、製品の位置がわずかにずれている場合でも、オフセットを調整することで正確な検出が可能になります。これにより、不良品の検出や正確な位置決めが効率的に行えます。

複雑な画像環境でのオブジェクト認識

画像内に複数の物体が存在する場合や、背景の影響で物体がずれて見える場合に、オフセットを設定してテンプレートを正しい位置に調整し、物体の認識精度を高めることができます。

まとめ

HALCONset_offset_template関数は、テンプレートマッチングの際にテンプレートの基準位置を調整し、マッチング精度を向上させるための重要なツールです。この関数を使用することで、画像処理における位置補正や高精度な物体検出が可能になります。

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