【HALCON】set_part 関数について - 表示領域の設定
2024-09-10
2024-09-10
HALCONのset_part関数は、ウィンドウ内で表示する画像の領域を設定するための関数です。これにより、画像の特定部分を拡大表示したり、特定のエリアを強調して表示することが可能です。画像解析やビジュアライゼーションにおいて、視覚的な情報を効率よく表示するために役立ちます。
set_part 関数の概要
set_part関数は、ウィンドウ内で表示する画像の表示領域を設定します。画像全体を表示するのではなく、指定された範囲内で表示する部分を制限することで、詳細な解析や特定部分の強調表示が可能です。この機能は、画像の一部を拡大して表示する場合や、特定領域にフォーカスを当てたい場合に役立ちます。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
set_part(WindowID, Row1, Column1, Row2, Column2)
WindowID
操作対象のウィンドウのIDを指定します。Row1
表示領域の上端を示す行の座標（Y座標）を指定します。Column1
表示領域の左端を示す列の座標（X座標）を指定します。Row2
表示領域の下端を示す行の座標（Y座標）を指定します。Column2
表示領域の右端を示す列の座標（X座標）を指定します。
例
* 画像の一部を拡大表示（100, 100 から 400, 400 の範囲を表示）
set_part(WindowID, 100, 100, 400, 400)
* 画像全体を表示
set_part(WindowID, 0, 0, ImageHeight-1, ImageWidth-1)
この例では、画像の特定の部分を拡大して表示したり、画像全体を表示するためにset_partを使用しています。
主なパラメータ
Row1（表示領域の上端）
Row1は、表示領域の上端を示す行の座標です。この座標を変更することで、表示される画像の上方向の範囲を調整できます。
Column1（表示領域の左端）
Column1は、表示領域の左端を示す列の座標です。表示される画像の左側の範囲を指定するために使用します。
Row2（表示領域の下端）
Row2は、表示領域の下端を示す行の座標です。この値を設定することで、画像の下側に表示される範囲を決定します。
Column2（表示領域の右端）
Column2は、表示領域の右端を示す列の座標です。画像の右側の表示範囲を指定します。
応用例
拡大表示による詳細解析
画像の一部を拡大して表示することで、特定の領域の詳細な解析が可能になります。例えば、製品検査で微細な欠陥を見つける際に、関心領域を拡大して表示し、より精密な解析を行うことができます。
複数エリアの比較
異なる領域を個別に表示して比較する場合、set_partを使用して特定の領域を表示し、他のエリアと比較しやすくすることができます。例えば、異なる時点の画像データを比較する際に、同じ領域をフォーカスして表示することが可能です。
カスタム表示の作成
GUIアプリケーションや解析ソフトウェアで、ユーザーが興味のある部分だけを表示するカスタムビューを作成する場合、set_partを利用して表示領域を動的に変更できます。これにより、ユーザーが簡単に関心領域を拡大表示できるようになります。
まとめ
HALCONのset_part関数は、ウィンドウ内に表示する画像の領域をカスタマイズし、特定の部分を拡大したり、解析に適した領域を強調して表示するための便利なツールです。この関数を活用することで、画像処理や解析の効率を高めることができます。