【HALCON】set_scene_3d_camera_pose 関数について - 3Dシーンのカメラポーズ設定

HALCONのset_scene_3d_camera_pose関数は、3Dシーン内のカメラポーズ（位置と向き）を設定するための関数です。これにより、カメラの視点を自由に変更し、3Dビジュアライゼーションの視覚的な表現を最適化することが可能です。

set_scene_3d_camera_pose 関数の概要

set_scene_3d_camera_pose関数は、3Dシーンのカメラ位置と向きを設定するために使用されます。3Dビジュアライゼーションにおいて、カメラの視点や方向を適切に設定することで、シーン内のオブジェクトを正確に表示したり、適切なアングルから観察することができます。この機能は、シミュレーションやデザイン確認など、3Dシーンの視覚的な調整が必要な場面で有用です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

set_scene_3d_camera_pose(Scene3DHandle, CameraPose)

• Scene3DHandle
  操作対象の3Dシーンのハンドルを指定します。
• CameraPose
  カメラポーズ（位置および方向）を指定します。位置は座標系 (X, Y, Z) で指定し、方向は回転行列または四元数として指定します。

例

* カメラをX=0, Y=0, Z=500の位置に設定し、初期方向のままにする
set_scene_3d_camera_pose(Scene3DHandle, [0, 0, 500, 0, 0, 0, 1])

* カメラを別の視点に移動（X=100, Y=100, Z=300）し、回転角度を設定
set_scene_3d_camera_pose(Scene3DHandle, [100, 100, 300, 0.5, 0.5, 0.5, 0.5])

この例では、カメラを異なる位置や角度で設定し、シーン内での表示視点を調整しています。

主なパラメータ

Scene3DHandle（シーンハンドル）

Scene3DHandleは、操作対象の3Dシーンを特定するためのハンドルです。3Dシーンが複数ある場合、どのシーンに対してカメラポーズを設定するかを指定します。

CameraPose（カメラポーズ）

CameraPoseは、カメラの位置と向きを設定するためのパラメータです。以下の内容を含みます。

• 位置 (X, Y, Z)
  カメラの座標を3D空間上で指定します。これにより、カメラの物理的な位置が決定されます。

• 向き（回転行列または四元数）
  カメラの方向や回転を指定します。四元数を使うことで、より柔軟で安定した回転制御が可能になります。

応用例

3Dシミュレーションにおける視点の調整

シミュレーション環境や仮想空間内で、カメラの視点を動かして異なる角度からオブジェクトを観察することができます。例えば、ロボットシミュレーションや自動車の設計検証において、カメラポーズを変更して視覚的に確認できます。

デザイン検証と可視化

製品の3Dモデルや建築デザインの確認において、カメラの位置を調整してデザインの詳細部分を確認できます。異なる角度からの視点を提供することで、設計の改善点を発見しやすくなります。

3Dデータのプレゼンテーション

3Dシーンを用いたプレゼンテーションやデモにおいて、カメラを動かしながらシーンを紹介することで、視覚的なインパクトを強めることができます。カメラポーズの設定により、重要なオブジェクトに焦点を当てた視点を提供できます。

まとめ

HALCONのset_scene_3d_camera_pose関数は、3Dシーン内のカメラ位置と向きを自由に設定し、視点を調整するための重要なツールです。この関数を使用することで、シーン内のオブジェクトを適切に表示し、3Dビジュアライゼーションの精度と視覚的な表現力を高めることができます。