【HALCON】set_scene_3d_instance_pose 関数について - 3Dシーンインスタンスのポーズ設定

HALCONのset_scene_3d_instance_pose関数は、3Dシーン内のインスタンス（オブジェクト）のポーズ、つまり位置と姿勢を設定するための関数です。このポーズ設定により、3Dシーン内でのオブジェクトの正確な配置や動きを制御し、シミュレーションや3D解析でのオブジェクト操作を実現します。

set_scene_3d_instance_pose 関数の概要

set_scene_3d_instance_pose関数は、3Dシーン内の特定のインスタンスのポーズ（位置および姿勢）を設定します。ポーズとは、物体の3D空間における座標（位置）と回転角度（姿勢）を指し、これを適切に設定することで、3Dオブジェクトの位置と向きを正確に調整できます。この関数は、3Dシミュレーションやモデル配置の場面で非常に重要です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

set_scene_3d_instance_pose(Scene3DInstanceID, Pose, GenParamName, GenParamValue)

• Scene3DInstanceID
  ポーズを設定する3Dシーン内のインスタンスの識別子。
• Pose
  設定するポーズ情報。これは、位置や回転を含むデータを指定します（7要素のベクトル：位置[x, y, z]および回転角度[Rx, Ry, Rz, Rw]）。
• GenParamName
  追加のパラメータを指定するためのオプション（通常は空で問題ありません）。
• GenParamValue
  追加パラメータの値（通常は空で問題ありません）。

具体例

以下に、set_scene_3d_instance_pose関数を使用して3Dシーン内のインスタンスのポーズを設定する例を示します。

* 3Dシーンのインスタンスの位置と回転を設定
* [x, y, z, Rx, Ry, Rz, Rw] 形式でポーズを指定
set_scene_3d_instance_pose(Scene3DInstanceID, [100, 50, 30, 0, 0, 0, 1], [], [])

この例では、3Dシーン内のインスタンスの位置を[100, 50, 30]に設定し、回転角度はデフォルトの姿勢を示す四元数[0, 0, 0, 1]に設定しています。このように、位置と回転を簡単に調整できます。

応用例

set_scene_3d_instance_pose関数は、以下のようなシナリオで特に効果的です。

• 3Dシミュレーション
  3D空間内でオブジェクトの動きや配置をシミュレートし、ポーズを動的に変更することでリアルなシナリオを構築します。

• ロボットビジョン
  ロボットの視覚システムで物体の位置や姿勢を追跡し、把持や操作を行うためにポーズを設定します。

• 3Dモデリングと解析
  3Dモデルをシーン内で正確に配置し、位置や向きを指定することで、解析や検査に活用します。

まとめ

HALCONのset_scene_3d_instance_pose関数は、3Dシーン内のインスタンスの位置や姿勢を設定し、効率的に3Dシミュレーションや解析を行うための強力なツールです。この関数を使用することで、オブジェクトの動きや配置を正確に制御し、複雑な3Dシナリオを簡単に操作できるようになります。