【HALCON】set_stereo_model_param 関数について - ステレオモデルパラメータの設定

【HALCON】set_stereo_model_param 関数について - ステレオモデルパラメータの設定

2024-09-12

2024-09-12

HALCONset_stereo_model_param関数は、ステレオビジョンシステムで使用するステレオモデルのパラメータを設定するための関数です。ステレオビジョンは、左右のカメラ画像を使用して物体の3D情報を取得する技術で、パラメータを適切に設定することで、計測の精度やパフォーマンスを向上させることができます。この関数を使って、視差範囲やマッチングアルゴリズムなどの重要なパラメータを設定し、効率的な3D解析を実現できます。

set_stereo_model_param 関数の概要

set_stereo_model_param関数は、ステレオビジョンで使用されるステレオモデルに対して、様々なパラメータを設定します。ステレオモデルは、左右の画像から深度情報を推定し、3D計測を行うために重要な役割を果たします。パラメータには、視差範囲やマッチングアルゴリズム、フィルタリングの設定などが含まれ、これらを調整することで、最適な3D計測結果を得ることができます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

set_stereo_model_param(StereoModelID, ParamName, ParamValue)
  • StereoModelID
    設定するステレオモデルの識別子。
  • ParamName
    設定するパラメータの名前。代表的なものに「disparity_range」「matching_algorithm」「filter_type」などがあります。
  • ParamValue
    設定するパラメータの値。パラメータに応じて、数値やアルゴリズムの名前などを指定します。

具体例

以下に、set_stereo_model_param関数を使用してステレオビジョンシステムのパラメータを設定する例を示します。

* ステレオモデルの視差範囲を設定
set_stereo_model_param(StereoModelID, 'disparity_range', [0, 64])

* マッチングアルゴリズムを設定
set_stereo_model_param(StereoModelID, 'matching_algorithm', 'stereo_sgbm')

* フィルタリング処理を有効化
set_stereo_model_param(StereoModelID, 'filter_type', 'wls_filter')

この例では、ステレオモデルの視差範囲を0から64に設定し、マッチングアルゴリズムとしてstereo_sgbm(セミグローバルブロックマッチング)を選択、さらにフィルタリングとしてwls_filter(重み付き最小二乗フィルタ)を有効にしています。これにより、より正確な深度推定とノイズ除去が可能になります。

応用例

set_stereo_model_param関数は、以下のようなシナリオで特に有効です。

  • 3Dモデリング
    左右の画像から得られた視差情報を使用して、物体の3Dモデルを構築し、精密な形状解析を行います。

  • 自動運転
    ステレオビジョンを用いて、車両周辺の障害物を検出し、距離情報を基にナビゲーションや衝突回避を実現します。

  • 産業用ロボット
    工場での物体認識やピックアンドプレース作業において、ステレオビジョンを使用して物体の位置や姿勢を高精度で把握します。

まとめ

HALCONset_stereo_model_param関数は、ステレオビジョンシステムのパラメータを設定し、3D計測や画像解析の精度とパフォーマンスを最適化するための強力なツールです。この関数を使用することで、視差範囲やアルゴリズム設定を調整し、様々なアプリケーションに対応した3D解析が可能になります。

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