【HALCON】shape_trans 関数について - 形状の変換

HALCONのshape_trans関数は、画像内の形状を別の形式に変換するための関数です。形状を異なる表現に変換することで、解析や操作の幅が広がり、より柔軟な画像処理が可能となります。たとえば、領域の形状を点や線、エッジなどに変換して、さらなる解析や操作を加えることができます。

shape_trans 関数の概要

shape_trans関数は、入力された形状データを特定の形式に変換します。形状の変換には、形状の種類や表現方法を変更するものが含まれます。たとえば、領域（region）をその輪郭（contour）に変換したり、輪郭をエッジに変換するなど、さまざまな変換が可能です。これにより、画像解析や処理の効率が向上し、異なるアルゴリズムや手法で形状データを活用できるようになります。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

shape_trans(InputShape, TransType, TransformedShape)

• InputShape
  変換を行う入力形状。
• TransType
  形状をどの形式に変換するかを指定します。例として「convex」「bounding_box」などがあります。
• TransformedShape
  変換後の形状を格納する変数。

具体例

以下に、shape_trans関数を使用して形状を別の形式に変換する例を示します。

* 入力画像の形状を読み込む
read_image(InputImage, 'objects_image')
threshold(InputImage, Region, 128, 255)

* 形状を凸形状（convex）に変換
shape_trans(Region, 'convex', TransformedShape)

* 変換後の形状を表示
disp_region(TransformedShape, WindowHandle)

この例では、入力画像から得られた領域（Region）をconvex（凸形状）に変換しています。変換後の形状は、入力形状の凸包として表現されます。

主な変換タイプ

• 'convex'
  形状を凸包に変換します。領域の最小凸包を計算し、凹んだ部分を排除して形状を単純化します。

• 'bounding_box'
  形状を外接矩形（bounding box）に変換します。形状を囲む最小の矩形で表現します。

• 'contour'
  領域の輪郭を抽出し、領域を輪郭に変換します。

• 'inner_circle'
  領域内に収まる最大の円を計算し、その円に変換します。

応用例

shape_trans関数は、以下のようなシナリオで特に効果的です。

• 領域の単純化
  凸包や外接矩形に変換することで、複雑な形状を簡素化し、解析を効率化します。

• 輪郭解析
  領域を輪郭に変換することで、エッジ検出や輪郭解析を行い、物体の形状を詳細に把握します。

• 製造業での検査
  部品や製品の形状を解析し、規定された形状との一致を確認するために、形状を様々な形式に変換して解析します。

まとめ

HALCONのshape_trans関数は、画像内の形状を別の形式に変換し、解析や操作を柔軟に行うための便利なツールです。形状を凸包や輪郭、外接矩形などに変換することで、さまざまな画像処理タスクに対応し、効率的な解析が可能になります。