【HALCON】smallest_rectangle2_xld 関数について - XLD輪郭の回転最小外接矩形の計算
2024-09-12
2024-09-12
HALCON
のsmallest_rectangle2_xld
関数は、XLD(拡張輪郭記述子)に基づいて回転可能な最小外接矩形を計算するための関数です。この関数を使用することで、XLD輪郭を最小限に囲む回転可能な矩形の中心座標、角度、幅、高さを取得し、形状解析や物体の占有領域を効率的に評価することができます。回転最小外接矩形は、物体の姿勢に合わせた最適な形状で囲むことができ、形状認識や比較に役立ちます。
smallest_rectangle2_xld 関数の概要
smallest_rectangle2_xld
関数は、入力されたXLD輪郭に基づいて、物体を囲む回転可能な最小外接矩形を計算します。この矩形は、物体の姿勢に応じて最適に回転し、領域を効率的に囲むことができます。計算結果として、矩形の中心座標(X, Y)、回転角度、幅(長辺)、高さ(短辺)が出力されます。これにより、物体の形状や占有領域を詳細に解析することが可能です。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
smallest_rectangle2_xld(XLD, Row, Column, Phi, Length1, Length2)
XLD
最小外接矩形を計算する対象となる入力XLD輪郭。Row
計算された回転外接矩形の中心のY座標(行)。Column
計算された回転外接矩形の中心のX座標(列)。Phi
回転外接矩形の回転角度(ラジアン単位)。Length1
回転外接矩形の長辺の長さ(幅)。Length2
回転外接矩形の短辺の長さ(高さ)。
具体例
以下に、smallest_rectangle2_xld
関数を使用してXLD輪郭の回転最小外接矩形を計算する例を示します。
* 画像を読み込み、エッジ抽出を行う
read_image(InputImage, 'example_image')
edges_sub_pix(InputImage, XLD, 'canny', 1, 20, 40)
* XLD輪郭を囲む回転最小外接矩形を計算
smallest_rectangle2_xld(XLD, Row, Column, Phi, Length1, Length2)
* 結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Center: (' + Row + ', ' + Column + '), Angle: ' + Phi, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
disp_message(WindowHandle, 'Width: ' + Length1 + ', Height: ' + Length2, 'window', 40, 12, 'black', 'true')
* 回転外接矩形を描画
gen_rectangle2(Rectangle, Row, Column, Phi, Length1, Length2)
disp_region(Rectangle, WindowHandle)
この例では、まず入力画像からエッジ検出を行い、XLD輪郭を生成しています。次に、smallest_rectangle2_xld
関数でそのXLD輪郭を囲む回転可能な最小外接矩形を計算し、矩形の中心座標、回転角度、幅、高さを取得しています。この情報を基に、回転外接矩形を描画し、物体の範囲を視覚的に確認できます。
応用例
smallest_rectangle2_xld
関数は、以下のようなシナリオで特に効果的です。
-
物体の占有領域の正確な把握
XLD輪郭を回転最小外接矩形で囲むことで、物体のサイズや位置を精確に把握し、形状解析や比較が効率的に行えます。 -
姿勢や形状の評価
物体の姿勢や形状を最適に表現する回転矩形を計算し、形状の比較や分類に役立てます。 -
領域の回転調整
物体が回転している場合、その回転を考慮した最小外接矩形を計算することで、位置合わせや検査の精度を向上させます。
まとめ
HALCON
のsmallest_rectangle2_xld
関数は、XLD輪郭に基づいて回転可能な最小外接矩形を計算し、物体の占有領域や姿勢を効率的に評価するための便利なツールです。この関数を使用することで、物体の形状を単純化し、サイズ測定や形状解析、さらには比較や認識を効果的に行うことができます。