【HALCON】smooth_contours_xld 関数について - XLD輪郭の平滑化

HALCONのsmooth_contours_xld関数は、XLD（Extended Line Description）形式の輪郭を平滑化し、ノイズを除去して滑らかな形状を得るためのツールです。XLD輪郭は、エッジ検出や形状解析などで用いられる高精度な輪郭データ形式ですが、ノイズの影響で不規則な形状になることがあります。この関数を使用することで、輪郭を滑らかにし、解析精度を向上させることができます。

smooth_contours_xld 関数の概要

smooth_contours_xld関数は、XLDフォーマットの輪郭データを入力として受け取り、指定された平滑化アルゴリズムを適用して、ノイズを低減し、より滑らかな輪郭を生成します。輪郭の滑らかさを制御するパラメータを設定することで、適切なレベルの平滑化が可能です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

smooth_contours_xld(Contours, SmoothedContours, Type, Alpha)

• Contours
  平滑化する入力XLD輪郭。
• SmoothedContours
  平滑化された出力XLD輪郭。
• Type
  平滑化のアルゴリズムタイプ（例: ‘gaussian’、‘polynomial’）。
• Alpha
  平滑化の度合いを決定するパラメータ。値が大きいほど、平滑化の影響が強くなります。

具体例

以下は、smooth_contours_xld関数を使用してXLD輪郭を平滑化する例です。

* 画像の読み込みとエッジ検出
read_image(Image, 'example_image.png')
edges_sub_pix(Image, Edges, 'canny', 1, 20, 40)

* 輪郭の平滑化
smooth_contours_xld(Edges, SmoothedContours, 'gaussian', 2.0)

* 結果の表示
disp_xld(SmoothedContours, WindowHandle)

この例では、まずエッジ検出によって得られたXLD輪郭を、smooth_contours_xld関数で平滑化しています。平滑化にはガウシアンフィルタ（gaussian）を使用し、Alphaの値として2.0を指定することで、適度な平滑化を行っています。結果として、ノイズの少ない滑らかな輪郭が得られ、表示されています。

応用例

smooth_contours_xld関数は、以下のようなシーンで特に役立ちます。

• ノイズ除去
  輪郭が細かいノイズや不規則な変動によって乱れている場合、この関数を使用して滑らかな輪郭に修正できます。これにより、後続の形状解析や認識処理の精度が向上します。

• 形状認識の前処理
  オブジェクトの形状認識や特徴抽出を行う前に、平滑化しておくことで、解析がより安定し、正確な結果を得ることができます。

• 工業検査
  工業製品のエッジ検出や形状検査において、ノイズの多い輪郭を平滑化し、製品の外観を正確に測定することができます。

まとめ

HALCONのsmooth_contours_xld関数は、XLD輪郭を平滑化するための強力なツールであり、ノイズの影響を軽減し、より正確な輪郭解析を可能にします。この関数を使用することで、形状認識や工業検査など、多くの場面で滑らかで精度の高い輪郭データを取得でき、結果の信頼性を向上させることができます。