【HALCON】sobel_amp 関数について - Sobelフィルタによるエッジ強度の計算

HALCONのsobel_amp関数は、画像処理においてSobelフィルタを使用してエッジ強度を計算するためのツールです。Sobelフィルタは、エッジ検出に広く使われており、画像の明暗の変化が急な部分（エッジ）を強調します。この関数を使用することで、画像内の物体の輪郭や境界を抽出し、画像解析や物体認識の前処理を効率的に行うことが可能です。

sobel_amp 関数の概要

sobel_amp関数は、Sobelフィルタを適用して画像のエッジ強度（勾配強度）を計算します。このフィルタは、垂直および水平方向の輝度変化を検出し、その強度に基づいてエッジを強調します。エッジ強度は、物体の形状や特徴を捉えるための重要な指標となり、エッジ検出や特徴抽出の際に広く使用されます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

sobel_amp(Image, EdgeAmplitude, 'sum_abs', 3)

• Image
  エッジ検出を行う入力画像。
• EdgeAmplitude
  出力されるエッジ強度画像。
• FilterType
  フィルタの種類を指定します（例: ‘sum_abs’や’directional’など）。‘sum_abs’は水平方向と垂直方向の勾配の絶対値の合計を使用します。
• Smoothing
  平滑化のパラメータで、フィルタのカーネルサイズを指定します。典型的な値は1, 3, 5などです。

具体例

以下は、sobel_amp関数を使用して画像のエッジ強度を計算する例です。

* 画像の読み込み
read_image(Image, 'example_image.png')

* Sobelフィルタを使ってエッジ強度を計算
sobel_amp(Image, EdgeAmplitude, 'sum_abs', 3)

* エッジ強度画像の表示
disp_image(EdgeAmplitude, WindowHandle)

この例では、example_image.pngという画像に対してSobelフィルタを適用し、エッジ強度画像を生成しています。sum_absフィルタを使用してエッジ強度を計算し、3×3のカーネルサイズでスムージングを行っています。結果として、物体のエッジ部分が強調された画像が表示されます。

応用例

sobel_amp関数は、以下のようなシーンで特に役立ちます。

• エッジ検出
  画像内の物体の輪郭や境界を強調するため、エッジを検出し、物体の形状や特徴を抽出します。

• 物体認識の前処理
  エッジ強度画像を基に、物体認識やパターン認識の前処理を行い、特徴量抽出に利用されます。

• 品質検査
  工業製品の表面検査や異常検出において、エッジ検出を行い、製品の欠陥を特定します。

まとめ

HALCONのsobel_amp関数は、画像内のエッジ強度を計算するための強力なツールであり、エッジ検出や物体認識の前処理において広く使用されます。この関数を使用することで、画像解析の精度を向上させ、物体の形状や特徴を効率的に捉えることができます。エッジ検出が必要な多くのアプリケーションで効果的に活用できる関数です。