【HALCON】test_sampset_box 関数について - サンプルセットの境界ボックステスト

HALCONのtest_sampset_box関数は、サンプルセット内のすべてのサンプルが指定された境界ボックス（ボックス領域）内に収まっているかどうかを確認するための関数です。この関数は、機械学習や物体検出におけるサンプルデータの品質を確認し、データセット内に異常値や範囲外のサンプルが含まれていないかをチェックする際に役立ちます。

test_sampset_box 関数の概要

test_sampset_box関数は、指定されたサンプルセットの全てのサンプルが、指定された最小・最大座標で定義される境界ボックス内に収まっているかをテストします。このテストは、サンプルが適切な範囲内であることを確認し、異常値やデータセットの一貫性を保証するために行われます。

基本的な構文

test_sampset_box(SampleSet, Min, Max, IsInside)

• SampleSet
  テストするサンプルセットです。
• Min
  境界ボックスの最小座標値を指定します（各次元の最小値）。
• Max
  境界ボックスの最大座標値を指定します（各次元の最大値）。
• IsInside
  サンプルセットのすべてのサンプルが境界ボックス内に含まれているかどうかの結果を返すブール値です。trueならすべてのサンプルがボックス内に収まり、falseなら範囲外のサンプルが含まれています。

具体例

以下は、test_sampset_box関数を使用して、サンプルセットが指定した境界ボックス内に収まっているかをテストする例です。

* サンプルセットの生成
create_sample_class_box(SampleSet, 2, 5, 1)

* 境界ボックスの設定
Min := [-10, -10]
Max := [10, 10]

* サンプルセットが境界ボックス内にあるかをテスト
test_sampset_box(SampleSet, Min, Max, IsInside)

* 結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Samples inside box: ' + IsInside, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、2次元のサンプルセットSampleSetを生成し、境界ボックスの最小値と最大値を設定しています。その後、test_sampset_box関数を使って、すべてのサンプルがMinとMaxで定義された範囲内に収まっているかをテストしています。結果はIsInsideにブール値で返され、範囲内であればtrue、範囲外のサンプルがあればfalseが表示されます。

実行結果

• 範囲内のサンプル: IsInside = true
• 範囲外のサンプル: IsInside = false

応用例

test_sampset_box関数は、以下のような場面で使用されます。

• サンプルデータの品質検証
  サンプルセットが指定された範囲内に収まっているかを確認し、データが適切に範囲内に収まっているか、異常なデータが含まれていないかをチェックします。

• 機械学習前のデータ検証
  機械学習に使用するデータセットが、期待する範囲内に存在しているかを検証します。異常なデータポイントや範囲外のデータを学習から除外することで、モデルの精度を向上させることができます。

• 物体検出と位置検証
  物体検出の結果が正しい範囲内に収まっているかを確認し、検出エラーや外れ値を排除するために使用されます。

まとめ

HALCONのtest_sampset_box関数は、サンプルセットのすべてのサンプルが指定された境界ボックス内に収まっているかを確認するための便利なツールです。この関数を使用することで、サンプルデータの品質を検証し、データセットの一貫性を確保することができます。特に、機械学習や物体検出でデータセットを準備する際に役立ちます。