【HALCON】text_line_orientation 関数について - テキスト行の方向検出
2024-09-13
2024-09-13
HALCON
のtext_line_orientation
関数は、画像内に存在するテキスト行の方向を検出するためのツールです。テキスト認識(OCR)の前処理として、画像内の文字がどの方向に並んでいるかを検出することで、文字の正しい認識を補助します。この関数を使うことで、文字の傾きや向きに対応し、テキストが斜めに配置された画像や文書でも正確に読み取ることができます。
text_line_orientation 関数の概要
text_line_orientation
関数は、入力された画像内のテキスト行の方向を検出します。この方向情報をもとに、テキストの回転や傾きが補正され、OCRや文字認識処理が精度高く行えるようになります。特に、文書画像やサインなど、テキストの向きがランダムな場合に有効です。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
text_line_orientation(Image, Orientation)
Image
テキスト行方向を検出するための入力画像。Orientation
検出されたテキスト行の方向(ラジアン単位で出力されます)。
具体例
以下は、text_line_orientation
関数を使用して、画像内のテキスト行の方向を検出する例です。
* 画像の読み込み
read_image(Image, 'example_text_image.png')
* テキスト行の方向を検出
text_line_orientation(Image, Orientation)
* 検出結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Text Line Orientation: ' + Orientation + ' radians', 'window', 12, 12, 'black', 'true')
この例では、example_text_image.png
という画像からテキスト行の方向を検出しています。検出された方向はラジアン単位で出力され、表示ウィンドウに結果が表示されます。
応用例
text_line_orientation
関数は、以下のようなシーンで特に役立ちます。
-
OCRシステムの前処理
画像内の文字が傾いている場合、この関数を使ってテキスト行の方向を検出し、その情報を基にテキストを回転させて適切な方向に整えます。これにより、OCRの精度が向上します。 -
ドキュメント処理
スキャンされた文書や手書きのサインなど、テキストが複数の方向に配置されている場合に、各テキスト行の方向を正確に検出し、テキストを正しい向きに補正します。 -
自動化されたテキスト解析
画像内のテキストが回転や傾きの影響を受けないように、検出されたテキスト行の方向を利用して解析プロセスを自動化できます。
まとめ
HALCON
のtext_line_orientation
関数は、テキスト行の方向を検出するための強力なツールです。OCRシステムの前処理や、文書画像の解析において、文字の方向を検出して補正することで、より正確な文字認識が可能になります。この関数を使うことで、傾いた文字や異なる方向に配置されたテキストの処理が効率化され、解析精度が向上します。