【HALCON】text_line_slant 関数について - テキスト行の傾き補正
2024-09-10
2024-09-10
HALCONのtext_line_slant
関数は、テキスト行の傾きを検出し、その傾きを補正するための関数です。この関数は、OCR(光学文字認識)や文字認識プロセスにおいて、文字が斜めに配置されているときにその傾きを修正し、認識精度を向上させるために使用されます。手書きテキストやスキャンされた文書のように、テキストが斜めになっているケースで特に有効です。
text_line_slant 関数の概要
text_line_slant
関数は、入力画像からテキスト行の傾きを検出し、その角度に基づいてテキスト行を補正します。傾きの角度が大きい場合、文字認識の精度に影響を与えるため、この補正はOCRの前処理として行われることが多いです。この関数を使用することで、傾いているテキスト行をまっすぐに補正し、文字認識の精度を向上させます。
基本的な構文
text_line_slant(Image, Slant, CorrectedImage)
Image
傾きを検出する入力画像です。主にテキストが含まれる画像が使用されます。Slant
検出されたテキストの傾きの角度が出力されます。CorrectedImage
傾き補正後の画像です。検出された傾きに基づき、修正された画像が返されます。
具体例
以下は、text_line_slant
関数を使用して、画像中のテキスト行の傾きを補正する例です。
* テキスト画像を読み込み
read_image(Image, 'text_image')
* テキスト行の傾きを検出して補正
text_line_slant(Image, Slant, CorrectedImage)
* 補正後の画像を表示
disp_image(CorrectedImage, WindowHandle)
* 傾きの角度を表示
disp_message(WindowHandle, 'Detected slant: ' + Slant + ' degrees', 'window', 12, 12, 'black', 'true')
この例では、text_line_slant
関数を使って、テキスト画像Image
からテキスト行の傾きを検出し、Slant
として角度を出力しています。また、補正後の画像CorrectedImage
が生成され、ウィンドウに表示されます。
実行結果
- 検出された傾きの角度が
Slant
として表示され、傾き補正後のテキストがCorrectedImage
に表示されます。
応用例
text_line_slant
関数は、以下のような場面で使用されます。
-
OCRの前処理
文字が斜めに配置された画像に対して、傾き補正を行い、OCRの認識精度を向上させるために使用されます。特に、スキャン画像や手書き文書でテキスト行が斜めに傾いている場合に効果的です。 -
文書スキャンの補正
スキャンした文書のテキストが水平に配置されていない場合、この関数を使用して傾きを修正し、読みやすい文書に整えることができます。 -
印刷物やラベルの品質検査
ラベルや印刷されたテキストが適切に配置されているかどうかを確認するために、テキストの傾きを検出して補正することで、品質管理を行います。
まとめ
HALCONのtext_line_slant
関数は、テキスト行の傾きを検出し、補正するための便利なツールです。この関数を使用することで、斜めに配置されたテキストをまっすぐに補正し、OCRや文字認識の精度を向上させることができます。手書きや印刷されたテキストが傾いている場合の補正処理に役立ちます。