【HALCON】translate_measure 関数について - 測定オブジェクトの平行移動

【HALCON】translate_measure 関数について - 測定オブジェクトの平行移動

2024-09-10

2024-09-10

HALCONのtranslate_measure関数は、測定オブジェクト(メトロロジーオブジェクト)を指定された方向に平行移動するための関数です。この関数を使用することで、測定オブジェクトの位置を動かし、異なる位置での検査や計測を行うことができます。製造ラインや品質管理のプロセスにおいて、測定オブジェクトの位置を動的に調整する際に便利です。

translate_measure 関数の概要

translate_measure関数は、測定オブジェクトを指定した距離分、X軸およびY軸方向に平行移動します。この操作により、オブジェクトの位置を簡単に調整でき、特定の検査や解析に合わせた測定が可能となります。画像中の対象物が異なる場所に移動した場合でも、測定オブジェクトを再調整して対応できます。

基本的な構文

translate_measure(MetrologyHandle, Index, DX, DY)
  • MetrologyHandle
    移動させる測定オブジェクトを含むメトロロジーハンドルです。
  • Index
    平行移動する測定オブジェクトのインデックスです。複数の測定オブジェクトがある場合、特定のオブジェクトを指定します。
  • DX
    X軸方向への平行移動の距離です。正の値は右方向、負の値は左方向への移動を示します。
  • DY
    Y軸方向への平行移動の距離です。正の値は下方向、負の値は上方向への移動を示します。

具体例

以下は、translate_measure関数を使用して測定オブジェクトを平行移動させる簡単な例です。

* メトロロジーハンドルの作成
create_metrology_model(MetrologyHandle)

* 測定オブジェクト(円形)の追加
add_metrology_object_circle_measure(MetrologyHandle, 100, 100, 50, 10, 10, 1, 30, [], [], CircleIndex)

* 測定オブジェクトをX軸方向に50ピクセル、Y軸方向に20ピクセル移動
DX := 50
DY := 20
translate_measure(MetrologyHandle, CircleIndex, DX, DY)

* 結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Translated metrology object.', 'window', 12, 12)

この例では、最初に円形の測定オブジェクトを作成し、translate_measure関数を使ってX軸方向に50ピクセル、Y軸方向に20ピクセル平行移動させています。移動後、測定オブジェクトが新しい位置に反映されます。

実行結果

  • 測定オブジェクトが指定されたX軸およびY軸方向に移動し、結果が視覚的に確認されます。

応用例

translate_measure関数は、以下のような場面で使用されます。

  • 製造ラインでの検査
    製品や部品が移動した際、測定オブジェクトを追従させるために平行移動させ、正確な検査や計測を行います。

  • 対象物の位置調整
    異なる位置に配置された対象物に対して測定を行う場合、測定オブジェクトを調整して適切な位置に移動させます。

  • 動的な測定
    測定対象が動いている場合でも、測定オブジェクトを動的に平行移動させ、常に正しい位置での測定を維持します。

まとめ

HALCONのtranslate_measure関数は、測定オブジェクトを平行移動させるための便利なツールです。これにより、検査や計測の対象となるオブジェクトが移動しても、測定オブジェクトを柔軟に調整し、適切な位置での測定を可能にします。製造業や品質管理のプロセスで特に役立ち、動的な検査や位置調整に対応できます。

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