【HALCON】union_adjacent_contours_xld 関数について - 隣接するXLD輪郭を統合

HALCONのunion_adjacent_contours_xld関数は、隣接するXLD（eXtended Line Description）輪郭を統合し、1つのXLD輪郭を作成するための関数です。この関数を使用することで、複数の隣接する輪郭を効率的に統合し、画像解析や処理をシンプルに行うことが可能です。

union_adjacent_contours_xld 関数の概要

union_adjacent_contours_xld関数は、隣接している複数のXLD輪郭を統合して1つの輪郭にします。隣接輪郭は、指定されたしきい値に基づいて判断されます。この関数は、連続した輪郭や、細かく分割された輪郭を統合して、1つの連続した輪郭にまとめたい場合に特に役立ちます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

union_adjacent_contours_xld(Contours, Mode, MaxDist, UnionContours)

• Contours
  統合する隣接したXLD輪郭を含む入力データ。
• Mode
  輪郭を統合するモード（例：'attr_keep'や'attr_concat'など）。
• MaxDist
  輪郭が隣接していると見なす最大距離。この距離以下の輪郭が統合されます。
• UnionContours
  統合されたXLD輪郭が格納される変数。

具体例

以下に、union_adjacent_contours_xld関数を使用して隣接するXLD輪郭を統合する例を示します。

* 2つのXLD輪郭を作成
gen_rectangle1_contour_xld(Contour1, 100, 100, 200, 150)
gen_rectangle1_contour_xld(Contour2, 200, 150, 300, 200)

* 隣接するXLD輪郭を統合（最大距離 10）
union_adjacent_contours_xld([Contour1, Contour2], 'attr_keep', 10, UnionContours)

* 統合された輪郭を表示
disp_xld(UnionContours, WindowHandle)

この例では、2つの長方形のXLD輪郭Contour1とContour2を作成し、それらをunion_adjacent_contours_xld関数で統合します。MaxDistに10を指定することで、最大距離10ピクセル以内で隣接する輪郭が統合され、UnionContoursとして1つにまとめられます。

応用例

union_adjacent_contours_xld関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 連続する輪郭の統合
  連続した複数の輪郭を1つにまとめることで、オブジェクト全体の形状を解析できます。

• 画像中の線形構造の結合
  細かく分割された線形構造を1つに統合し、解析を簡略化する際に使用します。

• ROI（関心領域）の統合
  複数の関心領域（ROI）を統合し、より大きな範囲を1つの輪郭として扱う場合に便利です。

まとめ

HALCONのunion_adjacent_contours_xld関数は、隣接するXLD輪郭を統合して1つの輪郭を作成するための便利なツールです。この関数を使用することで、画像中の細かく分割された輪郭を効率的に統合し、形状解析や画像処理をスムーズに進めることができます。