【HALCON】union_collinear_contours_xld 関数について - コリニアXLD輪郭の結合

HALCONのunion_collinear_contours_xld関数は、XLD（Extended Line Description）フォーマットの輪郭の中で、直線状に並んだ複数の輪郭を結合して一つの輪郭として扱うためのツールです。コリニア（同一直線上）に並んでいる複数の短い輪郭を結合することで、より正確な形状認識や解析を行うことが可能になります。特に、分割されたエッジや線がある場合に役立ちます。

union_collinear_contours_xld 関数の概要

union_collinear_contours_xld関数は、指定された角度と距離の許容範囲内で直線的に並ぶXLD輪郭を結合します。これにより、複数の短い輪郭が連結され、長い輪郭として扱えるようになります。この関数は、特にエッジ検出後の処理や、複数の部分に分かれた物体の輪郭を正確に解析する際に有用です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

union_collinear_contours_xld(Contours, UnionContours, MaxDist, MaxAngle)

• Contours
  結合対象となる入力XLD輪郭のリスト。
• UnionContours
  結合された出力XLD輪郭。
• MaxDist
  結合する輪郭間の最大許容距離。この距離以内であれば輪郭が結合されます。
• MaxAngle
  輪郭間の角度の最大許容範囲（ラジアン単位）。この角度以内の輪郭が結合されます。

具体例

以下は、union_collinear_contours_xld関数を使用して、XLD輪郭を結合する例です。

* 画像の読み込みとエッジ検出
read_image(Image, 'example_image.png')
edges_sub_pix(Image, Edges, 'canny', 1, 20, 40)

* 直線的に並ぶ輪郭を結合
union_collinear_contours_xld(Edges, UnionContours, 10, 0.05)

* 結果の表示
disp_xld(UnionContours, WindowHandle)

この例では、まずエッジ検出によって得られたXLD輪郭（Edges）に対して、union_collinear_contours_xld関数を使用し、直線的に並んだ輪郭を結合しています。MaxDist（10ピクセル以内）とMaxAngle（0.05ラジアン以内）で指定された範囲の輪郭が結合され、結果がウィンドウに表示されます。

応用例

union_collinear_contours_xld関数は、以下のようなシーンで特に役立ちます。

• エッジの結合
  エッジ検出後に、物体のエッジが複数に分割されている場合、これらを結合して一つの連続したエッジとして扱いたいときに使用されます。

• 形状解析の精度向上
  直線的な形状を持つ物体の輪郭が複数に分割されている場合に、結合して一つの輪郭として処理することで、より精度の高い形状解析が可能になります。

• 物体の輪郭補完
  欠けている部分がある物体の輪郭を、近接している他の部分と結合することで、完全な輪郭を再構築することができます。

まとめ

HALCONのunion_collinear_contours_xld関数は、直線的に並んだXLD輪郭を結合するための強力なツールです。これにより、分割されたエッジや輪郭を効率的に結合し、形状認識や解析の精度を向上させることが可能です。物体の輪郭が複数に分割されているケースで、正確な輪郭処理を行いたい場合に非常に有効です。