【HALCON】write_distance_transform_xld 関数について - XLDの距離変換データの保存

HALCONのwrite_distance_transform_xld関数は、XLD（拡張輪郭記述）の距離変換結果を外部ファイルに保存するための関数です。XLDデータの距離変換は、画像解析や形状マッチングにおいて重要な手法で、保存することで後からデータを再利用したり、他のプロジェクトで活用することができます。

write_distance_transform_xld 関数の概要

write_distance_transform_xld関数は、距離変換されたXLDデータをファイルに保存します。XLDデータは、輪郭や形状情報を含むデータ形式で、これに距離変換を適用することで、物体の形状に基づいた解析やマッチングが行いやすくなります。保存された距離変換データは、後で再利用でき、他のシステムやプロジェクトに適用する際にも便利です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

write_distance_transform_xld(DistanceTransformID, FileName)

• DistanceTransformID
  保存する距離変換されたXLDデータのハンドル。距離変換を適用したXLDデータのハンドルです。
• FileName
  距離変換されたXLDデータを保存するファイルのパス。指定されたパスにデータが保存されます。

この関数を使用すると、距離変換されたXLDデータが外部ファイルとして保存され、再利用が可能です。

具体例

以下に、write_distance_transform_xld関数を使用して距離変換されたXLDデータを保存する例を示します。

* 画像からXLD輪郭を抽出
read_image(Image, 'example_image')
edges_sub_pix(Image, XLDContours, 'canny', 1, 20, 40)

* XLDデータに距離変換を適用
distance_transform_xld(XLDContours, DistanceTransformID)

* 距離変換されたXLDデータをファイルに保存
write_distance_transform_xld(DistanceTransformID, 'distance_transform_xld.hdt')

* 保存完了のメッセージを表示
disp_message(WindowHandle, 'Distance transform XLD saved successfully', 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、まず画像からXLD輪郭を抽出し、次にdistance_transform_xldで距離変換を適用しています。最後に、write_distance_transform_xldを使用して距離変換されたXLDデータをdistance_transform_xld.hdtというファイルに保存しています。

応用例

write_distance_transform_xld関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 距離変換データの再利用
  一度距離変換したXLDデータを保存しておくことで、再度計算することなく、別のプロジェクトやシステムでそのまま利用できます。

• 解析結果の保存と共有
  距離変換されたXLDデータを保存することで、チーム内でのデータ共有や他のプロジェクトとの連携が容易になります。

• 長期保存とプロジェクト管理
  プロジェクトのライフサイクルにわたって解析結果を保存し、将来の再利用や検証のために活用できます。

まとめ

HALCONのwrite_distance_transform_xld関数は、距離変換されたXLDデータを外部ファイルに保存し、再利用や他のプロジェクトでの活用を可能にする便利なツールです。保存されたデータを使うことで、再計算の手間を省き、プロジェクトの効率を向上させることができます。