概要

Pythonlen関数は、指定したオブジェクトの要素数や長さを取得するために使用されます。リストやタプル、文字列、辞書など、さまざまなデータ型に対応しており、データの長さを簡単に知ることができます。シンプルで頻繁に使用される関数であり、初心者から上級者まで幅広いPythonプログラマにとって重要です。

構文

len(オブジェクト)

len関数は、1つのオブジェクトを引数に取り、そのオブジェクトの要素数や長さを返します。

対応データ型

len関数は、多くのデータ型に対して使用できます。以下は、代表的なデータ型とlen関数の動作です。

  • リスト(list)
    リスト内の要素数を返します。
  • 文字列(str)
    文字列内の文字数を返します。
  • 辞書(dict)
    辞書のキーの数を返します。
  • タプル(tuple)
    タプル内の要素数を返します。
  • 集合(set)
    集合内の要素数を返します。

使用例

リストの要素数を取得する

fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
print(len(fruits))  # 出力: 3

この例では、リストfruitsに3つの要素が含まれており、len(fruits)は3を返します。

文字列の長さを取得する

text = "Hello, World!"
print(len(text))  # 出力: 13

この例では、文字列textの長さが13文字なので、len(text)は13を返します。スペースや記号も文字としてカウントされます。

辞書のキー数を取得する

person = {"name": "John", "age": 30, "city": "New York"}
print(len(person))  # 出力: 3

この例では、辞書personには3つのキーが存在しているため、len(person)は3を返します。

タプルの要素数を取得する

numbers = (1, 2, 3, 4, 5)
print(len(numbers))  # 出力: 5

タプルnumbersには5つの要素が含まれているため、len(numbers)は5を返します。

集合の要素数を取得する

unique_numbers = {1, 2, 3, 4, 5}
print(len(unique_numbers))  # 出力: 5

集合unique_numbersには5つの一意の要素が含まれているため、len(unique_numbers)は5を返します。

特記事項

  • ネストされたデータ構造
    len関数は最上位の要素数だけを返します。たとえば、リストの中にリストが含まれている場合、len関数は内側のリストの要素数をカウントせず、外側のリストの要素数だけを返します。
nested_list = [[1, 2], [3, 4], [5, 6]]
print(len(nested_list))  # 出力: 3
  • 空のオブジェクト
    空のリスト、文字列、辞書、タプル、集合に対してlenを使用すると、0が返されます。
empty_list = []
empty_string = ""
empty_dict = {}
print(len(empty_list))   # 出力: 0
print(len(empty_string))  # 出力: 0
print(len(empty_dict))    # 出力: 0

まとめ

Pythonlen関数は、あらゆるシーケンスやコレクションの要素数や長さを取得する非常に便利な関数です。シンプルで直感的な構文のため、頻繁に使用される場面が多く、コードの可読性を高める助けとなります。また、さまざまなデータ型に対応しており、リスト、文字列、辞書など、あらゆるデータ構造に対して使用できる点も大きな特徴です。