App RouterとPages Routerの比較

Next.js 13以降、App Routerが導入され、従来のPages Routerと選択肢が広がりました。各ルーターには異なる利点があり、プロジェクトの性質や規模に応じて選択することが重要です。

Pages Routerとは？

Pages Routerは、Next.jsの従来からのルーティング方式で、ファイルベースのシンプルなルーティングを提供します。pagesディレクトリ内のファイル名がそのままURLにマッピングされるため、直感的にルートが生成され、設定が不要です。静的サイトやシンプルなアプリケーションに最適で、初めてNext.jsを使う開発者にも扱いやすいのが特徴です。

利点

• シンプルで分かりやすい: ファイル名がそのままURLに対応するため、初心者でも簡単に使えます。
• 設定が少ない: 特に小規模アプリケーションや静的サイトでは、ルーティングの設定が最小限で済みます。
• 高速な開発: 直感的なファイル構造で、素早くページを追加できます。

適しているプロジェクト

• 小規模なWebサイトやブログ
• シンプルなルーティング構造のアプリ
• 迅速な開発が求められるプロジェクト

App Routerとは？

App Routerは、Next.js 13で導入されたより柔軟なルーティングシステムです。appディレクトリ内でルートを定義し、複雑な動的ルーティングや、ページごとのレイアウト、サーバー側とクライアント側のデータ取得方法を細かく制御できます。特に、動的なコンテンツや大規模なアプリケーションに向いています。

利点

• カスタマイズ性が高い: 動的ルーティングや高度なルートのカスタマイズが可能です。
• 大規模アプリに最適: より柔軟なナビゲーションや複雑なルート管理が求められるプロジェクトに向いています。
• Reactの最新機能に対応: サーバーコンポーネントやデータフェッチングの統合が強化されています。

適しているプロジェクト

• 大規模で複雑なアプリケーション
• 動的なコンテンツが多いWebアプリ
• 高度なナビゲーション制御が必要なプロジェクト

どちらを選ぶべきか？

Pages Routerが適している場合

• プロジェクトが小規模で、ファイルベースのシンプルなルーティングが十分な場合は、Pages Routerが最適です。設定が少なく、開発スピードを重視したい場合におすすめです。

App Routerが適している場合

• より複雑なルーティングが必要で、動的コンテンツやカスタマイズが求められるプロジェクトではApp Routerが理想的です。特に大規模なアプリケーションや、柔軟なデータ取得が求められるケースでは、その柔軟性が活きます。

まとめ

Next.jsでルーターを選択する際は、プロジェクトの規模やニーズに応じて、Pages RouterとApp Routerのどちらが適しているかを慎重に検討することが重要です。小規模で簡単なアプリケーションにはPages Router、大規模で複雑なアプリにはApp Routerを選択すると良いでしょう。