概要
Core Web Vitalsは、Googleが提供するWebパフォーマンスの指標で、ユーザー体験の向上に直結します。Next.js
を使ったWebアプリケーションでは、LCP(Largest Contentful Paint)、FID(First Input Delay)、CLS(Cumulative Layout Shift)の3つの指標を最適化することが非常に重要です。この記事では、これらの指標を改善するための具体的な方法を紹介します。
LCP(Largest Contentful Paint)の改善
LCPは、ページの主要コンテンツ(例えば、画像やテキスト)が完全に表示されるまでの時間を測定します。これを改善するために、以下のテクニックが効果的です。
- 画像の最適化
Next.js
のnext/image
コンポーネントを使用して、画像の自動最適化を行います。遅延読み込み(Lazy Loading)や、WebPやAVIFといった最新の画像フォーマットを利用することで、読み込み時間が短縮されます。 - 重要なリソースの優先ロード
主要なコンテンツやフォントを優先的に読み込むことで、LCPを改善できます。CSSやJavaScriptを軽量化し、link rel="preload"
を使用して重要なリソースを事前に読み込む設定を行います。
FID(First Input Delay)の改善
FIDは、ユーザーが初めてインタラクションを行ってから、ブラウザがその操作に応答するまでの時間を測定します。これを改善するためには、以下のようなテクニックが有効です。
- JavaScriptの最適化
Dynamic Importを使って、不要なJavaScriptの読み込みを遅延させ、初期バンドルサイズを削減します。これにより、初期ロードが速くなり、インタラクティブ性が向上します。 - サードパーティスクリプトの最適化
広告や解析ツールなどのサードパーティスクリプトは、遅延読み込みを設定することでパフォーマンスへの影響を軽減できます。可能な限りasync
やdefer
属性を使用して、レンダリングブロッキングを防ぎます。
CLS(Cumulative Layout Shift)の改善
CLSは、ページが読み込まれる間に発生するレイアウトシフトを測定します。これを改善するためには、次のような対策が効果的です。
- 画像や広告のサイズ指定
画像や広告のサイズを事前に指定することで、表示中の要素が突然移動する問題を防ぎ、CLSを減らすことができます。 - フォントの最適化
Webフォントの読み込みによってCLSが発生する場合があります。next/font
を使用してフォントの読み込みを最適化し、レイアウトシフトを防止します。
まとめ
Next.js
でCore Web Vitalsを最適化することにより、パフォーマンスが向上し、ユーザー体験が大幅に改善されます。画像の最適化、JavaScriptの遅延読み込み、レイアウトシフト防止の設定など、これらのテクニックを組み合わせて、サイト全体のスピードと安定性を高めましょう。