SSGサイトのビルド時間を短縮するテクニック

Next.jsでの静的サイト生成(SSG)は、高速なWebサイトを構築するために優れた選択肢ですが、特に大規模なプロジェクトではビルド時間が長くなることがあります。ビルド時間を短縮するためには、いくつかのテクニックを組み合わせることが効果的です。ここでは、SSGサイトのビルド時間を効率的に短縮するためのテクニックを紹介します。

Incremental Static Regeneration(ISR)の活用

ISR(Incremental Static Regeneration)は、Next.jsが提供する強力な機能で、全てのページをビルド時に生成するのではなく、特定のページを動的に再生成することができます。これにより、更新が必要なページだけが生成されるため、大規模なサイトでもビルド時間を大幅に削減できます。 たとえば、getStaticPropsrevalidateを設定することで、指定された時間ごとにページを再生成できます。

export async function getStaticProps() {
  const data = await fetch('https://api.example.com/data').then(res => res.json());
  return {
    props: { data },
    revalidate: 60, // 60秒ごとに再生成
  };
}

これにより、必要に応じてページが再生成され、サーバーへの負荷が軽減されます。

動的ルートとfallbackの使用

動的ルートを利用する場合、getStaticPathsで全てのルートを事前に生成することは避け、fallback: 'blocking'を設定することで、初回アクセス時に動的にページを生成できます。これにより、ビルド時の負担を軽減し、ページがリクエストされるたびに生成されます。

export async function getStaticPaths() {
  return { paths: [], fallback: 'blocking' };  // 動的にページを生成
}

キャッシュの活用と再生成の最適化

ビルド時間を短縮するもう一つの方法は、キャッシュを適切に利用することです。ISRやCDNと組み合わせて、ユーザーに最新のコンテンツを提供しつつ、サーバーへの負荷を最小限に抑えることができます。 例えば、頻繁にアクセスされるページには低い再生成間隔を設定し、アクセス頻度の低いページには高めの再生成間隔を設定することで、効率的にキャッシュを利用できます。

並列処理の制御

ビルド時間を短縮するもう一つの方法として、並列処理の制御があります。大量のページを一度にビルドしようとすると、サーバーリソースを消費しすぎてしまうことがあります。Next.jsの設定で並列処理を調整することで、ビルド中のサーバー負荷を軽減し、ビルドパフォーマンスを向上させることができます。

まとめ

Next.jsのSSGビルド時間を短縮するには、ISRの活用、動的ルートの最適化、キャッシュの効果的な利用、そして並列処理の調整が重要です。これらのテクニックを組み合わせることで、ビルド時間を大幅に短縮し、効率的なサイト管理を実現できます。