Drizzle ORMのVercel Postgres接続概要

Vercel Postgresは、Vercelのサーバーレス環境で最適化されたSQLデータベースサービスで、主にVercel Functionsと連携して使用されます。Drizzle ORMは、このVercel Postgresとの接続をdrizzle-orm/vercel-postgresドライバーでサポートし、サーバーレス環境でも効率的にデータベース操作が可能です。本記事では、Vercel PostgresにDrizzle ORMを利用して接続するための基本的な設定方法を詳しく解説します。

Vercel Postgres接続の基本設定

ステップ1:パッケージのインストール

Drizzle ORMとVercel Postgresのドライバーである@vercel/postgresをインストールします。開発ツールとしてdrizzle-kitも併せてインストールします。

npm install drizzle-orm @vercel/postgres
npm install -D drizzle-kit

ステップ2:Vercel Postgresのセットアップ

Vercel Postgresの利用には、Vercelダッシュボードからプロジェクトとデータベースをセットアップする必要があります。Vercelの公式ドキュメントに従って、接続情報や環境変数を設定してください。

ステップ3:ドライバーの初期化とクエリの実行

Drizzle ORMを使用したVercel Postgresへの接続は、drizzle()関数を使うだけで簡単に設定できます。設定した環境変数を使用し、データベースに接続します。

import { drizzle } from 'drizzle-orm/vercel-postgres';
const db = drizzle();
const result = await db.execute('SELECT 1');

上記のように、drizzle()関数で接続を初期化し、クエリを実行することができます。Vercel Postgresの環境変数は自動的に読み込まれるため、特別な設定は不要です。

既存のクライアントを利用した接続

Vercel Postgresで既に@vercel/postgresのクライアントを使用している場合、そのクライアントをDrizzle ORMに渡して利用することも可能です。

import { sql } from '@vercel/postgres';
import { drizzle } from 'drizzle-orm/vercel-postgres';
const db = drizzle({ client: sql });
const result = await db.execute('SELECT 1');

この方法では、Vercel Postgresクライアントで設定済みの接続を再利用できます。

Vercel PostgresとDrizzle ORMの利用環境

Vercel Postgresは、サーバーレス環境向けに最適化されており、Vercel Functionsなどでの利用が推奨されています。Vercelのサーバーレスドライバーにより、TCP接続が不要であり、Cloudflare Workersなどのサーバーレスプラットフォームでも直接接続が可能です。

サーバーフル環境での利用方法

Vercel Postgresは、サーバーレス環境以外のサーバーフル環境でも利用できます。サーバーフル環境での接続には、@vercel/postgresのドライバーを使うか、PostgreSQLの標準接続URLを使用します。

まとめ

Drizzle ORMは、Vercel Postgresと組み合わせることで、Vercel Functionsやサーバーレス環境でのデータベース操作を簡単に実現できます。サーバーレス環境でのシンプルかつ高性能な接続を提供するDrizzle ORMのVercel Postgresドライバーを活用し、効率的なデータベース操作を実現しましょう。