Drizzle ORMのMySQL接続概要
Drizzle
ORMは、MySQLとの接続においてmysql2
ドライバーを使用します。このドライバーは、MySQLとのパフォーマンス重視の接続を提供し、Drizzle
ORMでのデータベース操作をシンプルに行うための多くの設定オプションを備えています。この記事では、MySQL接続のための基本的な設定方法や、クライアントとプール接続の選択ポイントについて詳しく解説します。
mysql2ドライバーを使った接続設定
ステップ1:パッケージのインストール
まず、Drizzle
ORMとMySQL接続のためのmysql2
パッケージをインストールします。また、マイグレーション管理にdrizzle-kit
を追加します。
npm install drizzle-orm mysql2
npm install -D drizzle-kit
ステップ2:mysql2ドライバーでの接続設定
環境変数に設定されたデータベースURLを利用して、drizzle
関数を通じてデータベースに接続します。
import { drizzle } from 'drizzle-orm/mysql2';
const db = drizzle(process.env.DATABASE_URL);
const result = await db.select().from(users);
この設定により、DATABASE_URL
に格納された接続情報(ホスト名、ユーザー名、パスワード、データベース名など)を使用してMySQLに接続が行われます。
接続オプションをカスタマイズする場合
mysql2
では接続オプションを詳細に設定可能です。例えば、SSL接続を追加したい場合や、接続タイムアウトを設定する場合に役立ちます。
import { drizzle } from 'drizzle-orm/mysql2';
const db = drizzle({
connection: {
uri: process.env.DATABASE_URL,
ssl: { rejectUnauthorized: false }
}
});
クライアント接続とプール接続の違い
Drizzle
ORMは、接続のスケールやパフォーマンス要件に応じて、シングルクライアント接続または接続プールを使用できます。
クライアント接続
単一の接続を使用するクライアント接続は、シンプルで設定が少ないため、接続回数が少ない場合に適しています。Drizzle
ORMで既存のMySQLクライアントを使用した接続設定は以下の通りです。
import mysql from 'mysql2/promise';
import { drizzle } from 'drizzle-orm/mysql2';
const connection = await mysql.createConnection({
host: 'localhost',
user: 'root',
database: 'example_db'
});
const db = drizzle({ client: connection });
プール接続
大量の接続や複数のリクエストを処理する必要がある場合は、接続プールを使用することでパフォーマンスの向上が期待できます。プールを使用することで、複数の接続が効率的に管理され、リクエストごとに新しい接続を作成する必要がありません。
import mysql from 'mysql2/promise';
import { drizzle } from 'drizzle-orm/mysql2';
const pool = mysql.createPool({
host: 'localhost',
user: 'root',
database: 'example_db'
});
const db = drizzle({ client: pool });
接続方式の選択についてのポイント
- クライアント接続は、開発環境や単一ユーザーのテスト環境に適しています。
- プール接続は、複数のリクエストが発生する本番環境での使用が推奨され、パフォーマンスが最適化されます。
まとめ
Drizzle
ORMは、MySQLと効率的に接続するためのシンプルで強力な設定方法を提供しています。mysql2
ドライバーを使用したシングルクライアント接続や接続プールを活用することで、プロジェクトに応じた柔軟なデータベースアクセスが可能です。各接続方式の特徴を理解し、用途に応じて最適な設定を行いましょう。