Drizzle ORMチュートリアル概要

Drizzle ORMのチュートリアルは、SupabaseやVercel、Neon、Tursoなどのサーバーレスプラットフォームとの統合に特化しています。これにより、Drizzle ORMを使ったサーバーレスアプリケーションの開発手法を学ぶことができ、TypeScriptを活用して型安全なデータ操作が可能です。このブログでは、公式チュートリアルをもとに、Drizzle ORMを用いた環境構築とサーバーレスアーキテクチャへの応用方法を解説します。

各サーバーレスプラットフォームでのDrizzle ORMの設定方法

Drizzle ORMとSupabase Edge Functions

Supabaseはリアルタイムなデータベース機能を提供し、サーバーレス環境でDrizzle ORMを利用するのに最適です。DrizzleをSupabase Edge Functionsで使う際は、接続先データベースの設定と、環境変数を利用した安全な接続が必要です。

import { drizzle } from 'drizzle-orm/postgres-js';
import postgres from 'postgres';
const sql = postgres(process.env.SUPABASE_DATABASE_URL);
const db = drizzle(sql);

このコードでは、SupabaseのデータベースURLを環境変数として設定し、安全な接続を実現しています。エッジ機能により、サーバーレスでのリアルタイムなデータ処理が可能です。

Drizzle ORMとVercel Edge Functions

VercelのEdge Functionsは、エッジ環境での迅速なデータ処理を目的としており、Drizzle ORMを使ってVercelとデータベースを連携する場合に適しています。

const handler = async () => {
  const users = await db.select().from(usersTable).where(usersTable.active.eq(true));
  return new Response(JSON.stringify(users));
};
export default handler;

この例では、Vercel Edge Functionsからアクティブなユーザーのリストを取得するAPIを構築しています。Vercelとの連携で高速なデータ配信が可能となり、ユーザーのリクエストに即応した応答が実現できます。

Neonとの接続

NeonはサーバーレスPostgreSQLデータベースを提供しており、Drizzle ORMと直接接続できます。Neonを用いることで、サーバーレスなデータ管理が可能になります。

import postgres from 'postgres';
const sql = postgres(process.env.NEON_DATABASE_URL);
const db = drizzle(sql);

NeonのデータベースURLを環境変数から取得することで、Drizzle ORMはNeonと連携し、PostgreSQLを使ったデータ操作が可能です。これにより、サーバーレスなデータベース操作をスケーラブルに行うことができます。

実践例:Todoアプリの構築

チュートリアルの一環として、Neon PostgreSQLをバックエンドに持つシンプルなTodoアプリを作成できます。このアプリは、Drizzle ORMでの基本的なCRUD操作を通じて、サーバーレスなアプリケーションの構築方法を学ぶのに役立ちます。

スキーマの定義

Todoアプリで使用するtasksテーブルのスキーマを定義します。

import { pgTable, serial, text, boolean } from 'drizzle-orm/pg-core';
export const tasks = pgTable('tasks', {
  id: serial('id').primaryKey(),
  description: text('description').notNull(),
  completed: boolean('completed').default(false),
});

このスキーマでは、タスクのiddescriptioncompleted状態が定義されており、Drizzle ORMによりTypeScript上で型安全な定義が可能です。

タスクの挿入と取得

定義したスキーマを使い、タスクの追加や取得を行います。

// タスクの追加
await db.insert(tasks).values({
  description: '`Drizzle` ORMの勉強をする',
});
// タスクの取得
const result = await db.select().from(tasks).where(tasks.completed.eq(false));
console.log(result);

このコードでは、新しいタスクの追加と、未完了のタスクの一覧を取得するクエリを実行しています。

Tursoや他のプラットフォームとの統合

Tursoはエッジデータベースの一種であり、リアルタイムデータ更新や低レイテンシアクセスに特化しています。Drizzle ORMは、Tursoのようなデータベースと簡単に統合できるため、迅速なデータ操作が可能です。

まとめ

Drizzle ORMのチュートリアルを活用することで、Supabase、Vercel、Neonといったサーバーレスプラットフォーム上で柔軟なデータ管理が可能になります。各プラットフォームとDrizzleの組み合わせにより、サーバーレスでありながらスケーラブルで効率的なアプリケーション開発が可能となります。